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ふたえ 祥伝社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 祥伝社 |
発売年月日 | 2018/06/13 |
JAN | 9784396344290 |
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ふたえ
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商品レビュー
3.5
12件のお客様レビュー
欧米の「罪の文化」に対し、 日本は「恥の文化」だと聞いたことがあります。 どうやらルース・ベネディクト「菊と刀」 にその説が述べられているようです。 よく聞くタイトルですが、 残念ながらまだ読んだことはありません。 学校の教室において最も恥ずかしことは何か? 「ひとりぼっち」...
欧米の「罪の文化」に対し、 日本は「恥の文化」だと聞いたことがあります。 どうやらルース・ベネディクト「菊と刀」 にその説が述べられているようです。 よく聞くタイトルですが、 残念ながらまだ読んだことはありません。 学校の教室において最も恥ずかしことは何か? 「ひとりぼっち」になることかもしれません。 給食やお弁当を一緒に食べる人。 体育の時間の二人組をつくってという号令。 遠足や修学旅行の好きなもの同士という班分けの地獄。 授業にも休み時間にも課外時間にも、 「ひとりぼっち」の恐怖は、そのリスクは、 たえず付きまといます。 あの人アタマ悪いんだ!はなぜか許せても、 あの人友だちいないんだ!はなぜか深く傷つきます。 恥の意識が働くからかもしれません。 だから皆「ぼっち」にならないように、 必死に予防線を張ります。 いざという時に孤立しないよう、 グループを形成し仲良しの証を交換し合います。 もちろん自然に友だちをつくれる人もいると思います。 気の合うもの同士が 自然にグループになることもあると思います。 でも「ぼっち」になりたくないがために、 つくられるグループや友だちもあるように思います。 爪弾きにされないために 興味のない話題に話を合わせ、 楽しくもない会話に相槌を打つ。 誰しもそんな経験をしたことがあるのではと思います。 作者の白河三兎さんは、 そんな苦労を人一倍してきたのではと思わせます。 彼女は声高らかに「ぼっち」を応援します。 教室で孤立する「ぼっち」は、 実は強さを秘めた存在なんだといいます。 自分の弱さを認め教室の隅で静かにしていながら、 自分の好きなものやこだわりをそっと抱きしめている 素敵な存在だと気づかされます。 「ぼっち」を恥ずかしいと感じなければ、 一人でいることが基本だとすれば、 実はそんなに怖いことでないのかもしれません。 本当は詰まらないと感じていることに、 興味がある振りをして愛想笑いをしているより、 ずっと自由で居心地がいいかもしれません。 この物語には様々なタイプの「ぼっち」が登場します。 教室の中ではみんなただの「ぼっち」ですが、 その心の内はそれぞれです。 そんな「ぼっち」達が寄せ集められ、 修学旅行の一班となります。 大人しそうにみえたそれぞれが、 それぞれの心に秘めた大胆な行動に出ます。 そして事件が起きます。 なぜタイトルは「ふたえ」なんだろうと不思議でした。 もっと相応しいタイトルがあるんじゃないかと 疑問を覚えていました。 各章のタイトルも「重なる」と「重ねる」が 交互に使われていて、そのこだわりは何だろうとも。 最後に来てその意味が分かります。 作者の仕掛けにあっと驚かされます。
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いつも衝撃的などんでん返しを見せてくれる作家なので、注意深く読んでいたが、違和感を何度も覚えながらもその正体はつかめないまま読み進めた。 少しずつ全貌が見え始めたところで一気にすべてが明らかになる瞬間は圧巻。 登場人物の人数がおかしい、旅行の日程がおかしいということには気づいて...
いつも衝撃的などんでん返しを見せてくれる作家なので、注意深く読んでいたが、違和感を何度も覚えながらもその正体はつかめないまま読み進めた。 少しずつ全貌が見え始めたところで一気にすべてが明らかになる瞬間は圧巻。 登場人物の人数がおかしい、旅行の日程がおかしいということには気づいていたが、今話しているのは誰なのか勘違いしてばかりだった。 ミステリとしての構成のうまさが光る一方で、物語の深さはこれまでの作品と比べると浅かった。 やはり群像劇でそれぞれのキャラクターを深掘りするのは難しい。 逆境に負けない芯のあるヒロインが登場しなかったことも残念。 私がこれまで読んだ著者の作品の中ではこれは初めてのことだ。 第六章の語り手の心境の変化にもあまり納得がいかなかった。 手代木麗華をもっと物語の中心に据えることができれば違っていたかもしれない。
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京都への修学旅行中に起こる「ぼっち斑」メンバーと、曰く付き転校生それぞれの物語。 甘酸っぱい青春群像劇&連作短編集・・と思って読み進めていたら、所々に違和感を感じ、少し読みにくい箇所も。 最後に違和感の正体が判明。 そうか、これはミステリー小説だったのか。 もう一度読み...
京都への修学旅行中に起こる「ぼっち斑」メンバーと、曰く付き転校生それぞれの物語。 甘酸っぱい青春群像劇&連作短編集・・と思って読み進めていたら、所々に違和感を感じ、少し読みにくい箇所も。 最後に違和感の正体が判明。 そうか、これはミステリー小説だったのか。 もう一度読み返すと大分スッキリするのだろうけれど、時間がなくて断念。 白川三兎さんの他の作品も読んでみたい。
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