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EVと自動運転 クルマをどう変えるか 岩波新書1717
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2018/05/23 |
JAN | 9784004317173 |
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商品レビュー
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著者、鶴原吉郎さん、どのような方かというと、次のように紹介されています。 ---引用開始 日経マグロウヒル社(現在の日経BP社)に入社後、新素材技術誌、機械技術誌を経て、2004年に、日本で初めての自動車エンジニア向け専門誌「日経Automotive Technology」の...
著者、鶴原吉郎さん、どのような方かというと、次のように紹介されています。 ---引用開始 日経マグロウヒル社(現在の日経BP社)に入社後、新素材技術誌、機械技術誌を経て、2004年に、日本で初めての自動車エンジニア向け専門誌「日経Automotive Technology」の創刊に携わる。2004年6月の同誌創刊と同時に編集長に就任。2013年12月まで9年9カ月にわたって編集長を務める。 2014年3月に日経BP社を退社し、2014年5月に自動車技術・産業に関するコンテンツの編集・制作を専門とするオートインサイト株式会社を設立、代表に就任。日経BP総研 未来ラボ客員研究員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 「電動化」「自動化」「コネクテッド化」の強化をめざして、いま世界各国の自動車メーカーが次世代のクルマの開発にしのぎを削っている。その新技術によるクルマの進化は、自動車産業のビジネスモデルのみならず、私たちの生活をも一変させてしまうものだ。一体、何が起きているのか。衝撃の未来予想図と開発の最前線に迫る。 ---引用終了 自動車に関する近未来は、非常に興味深い。 今一番の関心は、自動運転か。 日本国内でも、実証実験が行われているようだが、まだ目にしたことがない。
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■目的 自分が勤めている業界の動向(何が起きていて、この後どうなるのか?)をざっくりと理解しておきたかった。 ■要旨 ・車を「所有」してもらうビジネスを続けるには、「機能的価値」ではなく、「情緒的価値」に重きを置かなければならない。 ・現在の自動車業界はこの「情緒的価値」を高め...
■目的 自分が勤めている業界の動向(何が起きていて、この後どうなるのか?)をざっくりと理解しておきたかった。 ■要旨 ・車を「所有」してもらうビジネスを続けるには、「機能的価値」ではなく、「情緒的価値」に重きを置かなければならない。 ・現在の自動車業界はこの「情緒的価値」を高める努力が為されていない ・「情緒的価値」を高めるには ①電動化 ②自動化 ③コネクティッド の力を高めることが大事。 ■参考になった点 ・車は外貨稼ぎの大黒柱。海外に売るだけではなく、現地に工場を作ると、そこで生まれたお金がまた、国内に還流して来る ・「EVが流行らない理由」に対する反論 ①EVはエコではない ②EVは高い ⇒今はそう。だが、全世界がEVに舵を切れば技術革新が進み解決する。 参考になるのはブラウン管⇒液晶テレビの例。 当初、液晶テレビはコストが高すぎて以降は不可能だと言われていた。 しかし、たった10年で価格が1/100に下がった。ムーアの法則もある。 全世界がEVに向かうことで、「目標の自己実現サイクル」に入り、問題は解決されていく。 ③日本の基盤産業を覆そうとしているだけ ⇒これはその通り。エンジン技術やNEV技術で日本に勝てない各国がEVで巻き返そうとしている。 ④日本はモーター技術が優れているから大丈夫 ⇒逆で、参入障壁が高すぎると価格の低下が起こらず、広がらず、スケールメリットが無くなる。HEVやPHEVが日本のみで異様に流行っているのはそのため。FCVも作るための障壁が高いうえ、メリットも無いから流行らないのでは? ・どうして車にとって通信技術が大事になるのか? ①安全な自動運転を実現するには、3D地図データが欠かせない。むしろこれをどれだけ正確に作れるかがカギ。 ②地図データは容量が大きいため、現在地⇒目的地までのデータをダウンロードするのみ。これでも大きいのでより広い帯域の通信網が必要になる⇒5Gが必要。 ■感想 ・色々言われているが、EV・自動運転・コネクティッドはもう止めることができない ・自動運転と広告は相性がいい。食事に行くために自動運転タクシーの料金を割り引いたり、とか。 ・あと、現在でもバスに広告が貼ってあるが、あれを液晶化して周りにいる人間の趣味嗜好に合わせた広告を出す、なんてこともできる。 ・車に乗っている時間も大きいので、そこでも広告を出せる ・EVの充電はプラグだけでなく、非接触充電もあり得る。スマホみたいになる。
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自動車業界での大きな流れである電動化、自動運転、コネクテッド化について、その巨大なインパクトが語られていた。 自動車産業はもはや日本経済をほぼ一本足で支える存在であるが、高まる環境規制の中で日本企業が得意とするハイブリット車を閉め出してEVを主戦場とする流れが作られた。テレビ事業...
自動車業界での大きな流れである電動化、自動運転、コネクテッド化について、その巨大なインパクトが語られていた。 自動車産業はもはや日本経済をほぼ一本足で支える存在であるが、高まる環境規制の中で日本企業が得意とするハイブリット車を閉め出してEVを主戦場とする流れが作られた。テレビ事業の液晶化の流れにビジネスモデルを対応させられなかった家電業界の轍を踏まぬよう、オープンイノベーションや外部連携を積極的に進める必要がある。環境性能車の一分野として認められている燃料電池車における優位性を発揮するためにも、逆説的ではあるが、技術を囲い込まずにオープンにすることで普及を促す戦略が必要である。 自動運転は、カメラ、ミリ波レーダー、LiDARのセットで標識の判定、長距離の物体把握、短距離の物体把握を行うセンサー技術と、これ判別して最適な行動をとるAI技術の進展により実用化が迫りつつあり、2030年頃に完全自動運転のレベル5まで実現することが想定されている。 自動運転には3D地図データをサーバーから供給するコネクテッド化は必須であり、さらには移動のサービス化における主戦場になりつつある。 こうした変化により、自動車をめぐるビジネスは大きく変貌する。所有するよろこびを狙ったクルマを売るビジネスモデルから、移動中のサービスコンテンツや必要な時だけ利用できる実用的価値や決済サービスなどの総合プラットフォームをいかに構築しユーザーデータをいかに獲得できるかが勝負になると予想され、また、駐車場が不要になり駅近の優位性が薄くなるなど街のあり方も変わる。
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