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新しい学(上) 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2018/05/01 |
JAN | 9784122065918 |
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新しい学(上)
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17世紀イタリアの思想家、ジャンヴァッティスタ・ヴィーコ。 デカルトの機械論に対抗し、反合理主義思想を掲げる。 本著では、神話をベースに次のように主張されている。 ・すべての国家制度は宗教とともに始まった ・自分たちの民族が全文明の母と信じるのは、甚だ傲慢である。それは人類共...
17世紀イタリアの思想家、ジャンヴァッティスタ・ヴィーコ。 デカルトの機械論に対抗し、反合理主義思想を掲げる。 本著では、神話をベースに次のように主張されている。 ・すべての国家制度は宗教とともに始まった ・自分たちの民族が全文明の母と信じるのは、甚だ傲慢である。それは人類共通の自然本性から個別に生まれている ・宗教、婚姻、埋葬が遵守されるべき習俗であり、古代から異なる民族ごとに厳重に執り行われた ヴィーコを知ったのはバーリンからだ。 バーリンはモンテスキュー『法の精神』における、「法とはそれぞれの民族や地理ごとに適したものである」という主張とともにヴィーコを取り上げたが、その理由はよくわかる。 いずれかの文明が優れている、或いは先行しているということではないのだ。 神話に基づく文明の発展について読むうち思い浮かんできたのは、戦後日本の思想家・吉本隆明の『共同幻想論』だ。 そこで吉本隆明は、民話・伝承・神話に基づいて、日本の国家の成り立ちを説明しようとしていた。 また最近読んだカントも、理性の概念などについて通じるところがある。 時代はカントの方が100年ほど後になり、ナポリのヴィーコの著書がケーニヒスベルクのカントに届いていたかはわからないが、間接的にでも何らかの影響はあったのだろう。 読み進めるほどに、ヴィーコが独学と地力で新しい学を生み出していることが感じられ、熱量と聡明さがよい。 下巻の展開が楽しみでもあるが、不信心な自分には、神話のくだりはあまり楽しめるものではないのが正直なところ。 しかし本著を入手してちょうど一年。 昨年は読み進めることもできなかったものを今理解できることは、純粋に嬉しく感じる。
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デカルトの科学主義に立ち向かい、人間の歴史の価値に光をあてるヴィーコ。歴史・神話・風習・言語・芸術・貨幣などを読むことで、〈真なるもの〉に迫る。
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