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絵筆のバトン 画廊主・笠木和子の90年
定価 ¥1,760
1,045円 定価より715円(40%)おトク
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 読書サポート |
発売年月日 | 2018/04/01 |
JAN | 9784990417178 |
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絵筆のバトン
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笠木和子氏は昭和3年生まれ。昭和48年に横須賀にかさぎ画廊をオープンさせて以来、精力的に画廊経営をしてきた人だ。著者からみると義母にあたり、とにかく話してるとおもしろい人で、本人の生い立ちの話がおもしろく、ぜひ記録に残しておきたいと思い執筆したという。 「絵筆のバトン」とあるが...
笠木和子氏は昭和3年生まれ。昭和48年に横須賀にかさぎ画廊をオープンさせて以来、精力的に画廊経営をしてきた人だ。著者からみると義母にあたり、とにかく話してるとおもしろい人で、本人の生い立ちの話がおもしろく、ぜひ記録に残しておきたいと思い執筆したという。 「絵筆のバトン」とあるが、まさしくそうだなあと感じる。実は和子氏は近年注目されている明治の水彩画家・笠木次郎吉氏の四男・力造氏の妻である。明治期の笠木次郎吉は横浜で外人のみやげとしての水彩画を描いた。そして治郎吉亡きあと未亡人のヨシは、工房の注文をとり、次郎吉の弟子でもあったので自らも肖像画を描いた。 力造は大正7年生まれで海軍にいたが、戦後は横須賀で和子の実家の店先を借り現像の仕事を始めた。そして昭和21年に力造は和子と結婚し、ヨシは娘桃枝の夫の実家で横須賀基地のメインゲートのすぐそばの横須賀朝日屋旅館の一角を借り、肖像画のショールーム兼アトリエを開業し「かさぎ画坊」とした。注文は力造が行ったが病気がちのため妻の和子も注文をとり、やがてヨシは和子に絵の手ほどきをした。横須賀では米兵が恋人や妻の肖像画を帰国のおみやげにしていたというのだ。 そして昭和34年、30代で未亡人となってしまった和子氏は肖像画の注文をとり子育てをした。そして子育てが一段落した昭和48年、横須賀にかさぎ画廊をオープンする。 直前に笠木次郎吉の絵の出ている展覧会を見、そして同じ細井氏の「朝焼けと狩人」という笠木次郎吉の伝記小説を読みこの本を読んだ。次郎吉周辺で絵を描いていたのは次郎吉と妻のヨシのみ。子供は普通の勤め人になっている。 治郎吉は完成品は手元に残さず、下絵はとってあったが関東大震災で焼けてしまっていた。遺族はなんとか絵を探し出したいとおもっていた。また高木光正は事業家で父は浅井忠の収集家として知られ、光正自身は笠木次郎吉の絵を海外で見て収集している最中だった。笠木の情報がまったく無いので、笠木姓が北陸に多いことを知り電話帳で笠木姓に手紙を出したがわからず、最後にカサギ画廊にたどりつく。明治33年の明治太平洋美術会員名簿に笠木次郎吉の名前と住所を発見し、電話で横浜の笠木姓に電話をかけつくし、電話番号案内にかけると、オペレーターがカサギ画廊が横須賀と鎌倉にある、と教えてくれた。2003年(平成15)これで絵と収集家と笠木家と結びついたのだった。 2018.4.1第1刷 図書館
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