武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

山口周(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2018/05/18
• JAN: 9784046023919

商品レビュー

2025/02/11

電通、ボスコン、ATカーニー、コーンフェリーを経たトップコンサルタントの著作。

ビジネスと哲学は遠そうで近い、というか、「教養なきビジネスは危険だ」、という主旨のことが1頁目に書いてある通り、まだビジネスマン生活がそれなりに残っているうちに読めて良かったな、というのが正直な感想だ。

本社が取り上げている５０のキーコンセプトのうち、初めて知った、もしくは、初めて正しく理解できたものは以下。

03 タブラ・ロサ　ジョン・ロック
13 フロー　ミハイ・チクセントミハイ
14 予告された報酬　エドワード・デシ
18 解凍＝混乱＝再凍結　クルト・レヴィン
24 反脆弱性　ナシーム・ニコラス・タレブ
30 アノミー　エミール・デュルケーム
33 パラノとスキゾ　ジル・ドゥルーズ
35 パノプティコン　ミシェル・フーコー
43 シニフィアンとシニフィエ　フェルディナンド・ソシュール
44 エポケー　エドムント・フッサール
46 ブリコラージュ　クロード・レヴィ＝ストロース
50 ソマティック・マーカー　アントニオ・ダマシオ

いずれも示唆に富む内容だったが敢えて順番を付けると、46のブリコラージュ　「何の役に立つのかよくわからないけど、なんかある気がする」　が最も印象深い。
アメリカのアポロ計画が、意図せずして結果的に生み出した偉大な貢献のひとつとして、ICU（集中治療室）を著者が挙げているのが、驚きだった。

2025/02/01

本書を読んで、哲学に対する考え方が変わった。　
読む前は、哲学は西欧人の哲学者が何か難しいことを述べており、簡単に理解できる内容ではないと決めつけ軽蔑していた。
しかしながら、何百年も前に説かれている哲学的な考え方、生き方は現在にも通ずるものがたくさんあり、昔の哲学者たちは書物という形で現代人に伝えてくへているのだと思った。

本書には50の哲学の教えが記されている。個人的には順に先頭から読むより、目次を見ながら興味をもった項目から順に読み進めることをお勧めする。

ふとした時に読みたくなる本になりそうである。

2025/01/26

良書。様々な社会的事象を見るための重要な示唆となる。読めば晦渋な哲学書のキーワードをわかりやす説明し、キーワードが明らかにした哲学的内容と、そこに至るプロセスの両面で簡潔に整理する。