- 中古
- 店舗受取可
- 書籍
- 新書
遺伝人類学入門 チンギス・ハンのDNAは何を語るか ちくま新書1328
定価 ¥1,034
715円 定価より319円(30%)おトク
獲得ポイント6P
在庫わずか ご注文はお早めに
発送時期 1~5日以内に発送
店舗受取サービス対応商品
店舗受取なら1点でも送料無料!
店舗到着予定
12/2(月)~12/7(土)
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2018/05/09 |
JAN | 9784480071385 |
店舗受取サービス
対応商品
店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる
店舗到着予定
12/2(月)~12/7(土)
- 書籍
- 新書
遺伝人類学入門
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
遺伝人類学入門
¥715
在庫わずか
ご注文はお早めに
商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
遺伝人類学の紹介。難解そうな部分もあまり手を抜かずにきちんと書かれている。数式は出てこないが統計の考え方などが分かってないと難しいかも ・ミトコンドリアは女系でY染色体は男系で、それぞれ遺伝していく。しかし集団内のミトコンドリアとY染色体を解析してみると、それぞれの遺伝的多様性が全く異なっていることも多い。 ・遺伝的な距離と地理的な距離との間には線形な関係がある。遠方に住むもの同士ほど遺伝的な変異の違いも大きい。が、ミトコンドリアは地理的な距離が大きくても遺伝的な距離は比較的小さいのに対し、Y染色体は地理的距離が離れるにつれ遺伝的距離が大きくなる。筆者らの研究によると、この原因は婚姻制度にあるという。男性は家を守るとして土地からあまり離れない(遺伝的多様性がなくなる)のに対し、女性は嫁入りで他の土地にいくのでミトコンドリアの遺伝型も様々になる(多様になり、地域による遺伝的差異がなくなる) ・また、アジアを中心に、広範囲に渡るY染色体の一群があり、チンギス・ハーンのものだとされてきたが、遺伝子を詳しくしらべてみたところ、このY染色体が広まったのは4-6000年前で、チンギス・ハーンの時代とは合わないということが分かっている。 ・多型にはいくつかあり、100塩基ほどの配列が繰り返されるVNTR(Variable Number of Tandem Repeat)、2-7塩基の短い配列が繰り返されるSTRP(Short Tandem Repeat Polymorphism)などがある。犯罪捜査のDNA鑑定ではSTRPが使われることが多い。ある部位のGCTの繰り返しが三回の人と四回の人など区別される。Snipは所詮、四塩基のどれかに変わるだけなので四通りしかない。STRPはのほうがバリエーションが多く、だいたい20座位ほど見れば個人の同定が可能だとされる ・人類の起源に関して、かつては多地域進化説(アフリカからでて各地に散らばったホモ・エレクトスが各地でホモ・サピエンスに進化したという考え)が優勢であったが、現在はアフリカ単一起源説が正しいとされている。この説によると、70−170万年前にアフリカを出たホモ・エレクトスはいったん絶滅し、その後アフリカで誕生したホモ・サピエンスが6-7万年前アフリカを出て世界に拡散した。DNAの研究からも、ミトコンドリアの多様性はアフリカ人のそれが一番大きく、かつ、その他の地域の人種のミトコンドリアはアフリカ人の子孫になっていることがわかっており、アフリカ単一説の根拠とされる。 ・生物学的に別種とは、交配しても子孫が残らない(子供の世代はできても孫の世代はできない)こととされている。ネアンデルタール人とヒトとの間には交雑した痕跡が認められるため、ネアンデルタール人を別種と考えることをやめるべきではないかという議論もある。
Posted by
チンギス・ハンの話は何かで読んで知っていた。Y染色体に含まれる遺伝子(男から男へ受け継がれる)を調べると、東アジアの広い地域にタイプが似たものが多数見つかる。それは、チンギス・ハンがあちこちで自分の遺伝子を残してきたのではないかというもの。それが事実かどうか知りたくて読み始めたの...
チンギス・ハンの話は何かで読んで知っていた。Y染色体に含まれる遺伝子(男から男へ受け継がれる)を調べると、東アジアの広い地域にタイプが似たものが多数見つかる。それは、チンギス・ハンがあちこちで自分の遺伝子を残してきたのではないかというもの。それが事実かどうか知りたくて読み始めたのだけれど、読めども読めどもチンギス・ハンの話は出て来ない。DNA研究の方法とか、わりと地味な話が多い。まあ、目次を一目見ればわかることだったのだけれど。それで、最終章、どうなったか。結局、結論は出ていないようだ。注であがっている内容によると、2年ほど前に、その問題になっている遺伝子はどうやら4000~6000年前にはすでに拡散を始めていたようだという論文が発表されている。それが正しければ、あきらかにチンギス・ハンから始まったということではなさそうだ。途中かなり技術的な私には難しい話が多かったので、ちょっと期待はずれだったかもしれない。もっともそれは、最近、人類学は尾本先生とか更科さんとか、抜群におもしろい本にあたっていたから、ちょっと事前期待を高くし過ぎていたせいでもある。
Posted by