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姦通裁判 18世紀トランシルヴァニアの村の世界 星海社新書129
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 星海社 |
発売年月日 | 2018/04/27 |
JAN | 9784065116364 |
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姦通裁判
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商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すごく面白かった。裁判記録の事情聴取から当時のトランシルヴァニアの文化風俗、価値観等を浮かび上がらせていく丹念な史料解読・分析作業の結実した面白い部分だけいただくという贅沢な感じ。 単純に派手な不倫劇と思いきや、農民たちには見えない裏の事情が…という部分や、数年前の事件が落とした影の影響に思いをはせる部分など、奥行きがあってわくわくした。 農民たちの野次馬根性や生々しい証言の数々には笑ってしまう。「愛」に対する認識は思ったより現代的なんだなと感じたし、巻き添えを食って迷惑しながらも村の農民たちは間違いなく事の顛末を楽しんでいただろうという様子が生き生きと伝わってきた。女性は一発で「媚薬」と分かるモノが男性にはさっぱり分からず、男たちが寄り集まってああでもないこうでもないと言っているところなど本当におかしい! 情けない亭主イシュトバーンの行動の不可解さを、他の事例を引きながら「性的不能ではなかったか」と推測するところはなるほど納得。本当にそうだったかは神と夫婦のみぞ知るだけど、いろいろな事情が絡み合ってこんな「大事件」に発展してしまったんだなあ。現代の私たちだって一つ一つのちいさな事件にも複雑ないきさつがあるのは当然だけど、当時のトランシルヴァニアの人々の素朴な生活にも、もっと前の時代、いろんな地域の人々にもそのような「真実」のひだがたっぷりとられた現実があったのだと思うと途方もない気持ちになる。史料学おもしろいなあ。
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覗き見趣味みたいなのもある奇怪な歴史研究書。まあなんかリアルでもある。こういうの読んで楽しめるようになればもう一流の読書人というか趣味人というか。
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