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終わりと始まり(2.0)
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終わりと始まり(2.0)

池澤夏樹(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2018/04/06
JAN 9784022515445

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商品レビュー

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2022/09/18

改めて読み返すとこの本の中で池澤夏樹は実に巧みにこちらを挑発する。いや、もちろん下品にこちらを煽ったりそそのかしたりするのではないが、それでいて彼の意見は「御高説」に留まるものではなくこちらにもヴィヴィッドに「おかしいと思わないか」と問いかけてくる、「活きた」ものであることが印象...

改めて読み返すとこの本の中で池澤夏樹は実に巧みにこちらを挑発する。いや、もちろん下品にこちらを煽ったりそそのかしたりするのではないが、それでいて彼の意見は「御高説」に留まるものではなくこちらにもヴィヴィッドに「おかしいと思わないか」と問いかけてくる、「活きた」ものであることが印象的に感じられた。初読の時に感じた何でも安倍政権やトランプ政権をディスる方向性に抱いたかすかな違和感/疑問は変わらない。でも、池澤夏樹は独善に閉じこもりワンパターンな意見を押し付ける論者ではないことが確認され、それが清々しく思われる

Posted by ブクログ

2022/09/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1カ月単位でテーマを選んで情報集したうえでのコラム、朝日新聞掲載をまとめた本。ギリシャ、東京、沖縄、フランス、札幌と移住し、世界的視野からの創作と評論活動を行っている。 数十年前に講演会聴講、語り口が優しかった印象 内容は覚えていないのが残念 コラム全ての主張に同意できるわけではないが、新しい知見や今後の在り方について貴重な情報が得られたので参考にしたい 覚書 船橋洋一『原発敗戦』より引用 絶対安全神話に見られるリスクのタブー視化 縦割り、たこつぼ、縄張り争い 権限と責任を明確にしない 指揮命令系統を作れない 明確な優先順位を定めない「非決定の構図」と「両論併記」 (原発安全神話の独り歩き、2014.4) 天皇の責務は第一に神道の祭祀であり、その次が和歌などの文化継承だった。国家の統治ではない。だからこそ、権力闘争の場から微妙な距離をおいて、百代を超えるとされる皇族が維持されたのだろう。今上と皇后は、自分たちは日本国憲法が決める範囲内で、徹底して弱者の傍らに身を置く、と行動を通じて表明しておられる。お二人に実権はない。いかなる行政的な指示もださない。もちろん病気が治るわけでもない。しかしこれほど自覚的で明快な思想の表現者 (弱者の傍らに身を置く、2014.8) 辺野古に基地を造らせないと沖縄県民が言っても、アメリカが造ると言えば日本政府には反論の権限がない。ドイツにならって原発を廃止しようと思っても、日米原子力協定のもとではその権限は日本にはない。 国家の最高法規は憲法であり、その下に他国との間で交わされる条約があり、さらに下に法律・条例がある。他者が関わるから条約は尊重される。 では憲法はというと、アメリカがらみの課題について最高裁は「統治行為論」という詭弁によって責任を放棄してしまった。事実上、日米安保条約は日本国憲法の上位にある。行政の頂点には日米合同委員会がある。つまりこの国はおよそ主権国家の体をなしていない。そういう事態が六十年以上続いてきた。 (主権回復のために、2015.4) 与那国馬 はしっこに、馬といる 馬語手帖 ウマと話そう 河田桟(2016.1) 蒼いのは熊本地震で壊れた家々の屋根を覆うブルーシートだった。路上の視点からは見えない被害の実態を上から見て、これほど多いのかと戦慄 生き延びたと思った。朝焼けはとても美しかった。 世間のありかたを人は数字で理解しようとする。だが人にとって体験とはいつだって主観的なものだ。未来に向かって役に立つのは、ひたすら怖かったという主観の声の方だ。(2016.6) 普天間基地の周囲には小中学校と高校、大学あわせて18校。日に平均80回、軍用地が離着陸。最近ではその三分の一がオスプレイ。 鹿児島県の馬毛島、北海道の苫東、実はどちらもアメリカが提案したのを即座に日本政府が潰したらしい。なにがなんでも基地は沖縄という姿勢が透けて見える。アメリカ軍属による女性殺害に講義するために六万五千人が集まった県民大会。 騒音や犯罪、事故の危険など基地の問題を訴えれば訴えるほど、そんな危ないものは御免だと本土の人は言う。では沖縄はどうすればいいのだ?(2016.7) 日本の小説では主人公の男性はもっぱら姓で呼ばれ、女性の方は名で呼ばれる。瞬間的にそうなっている。 フィンランドの外交官の半分が女性。日本の場合は外交官の中で女性はわずか5.3%、韓国では外交官試験合格者の七割が女性。 奈良時代から平安時代まであんなにたくさんいた女性の歌人や作家がある時期から急に姿を消した 『万葉集』から『源氏物語』や『枕草子』へ、女性は大いに活躍。紀貫之などそれにあやかりたくて『土佐日記』を女性になって書いたほど。 (ガラスの天井、2017.1) 元沖縄県知事大田昌秀が残した「平和の礎」の意味 沖縄人も本土人もアメリカ人も朝鮮台湾の出身者も、ともかくあの時期にあの島で戦闘で亡くなった人たちすべての名を調べ上げて記す。名前の追及の努力はずっと続いている。(火に包まれた世界で、2017.7)

Posted by ブクログ

2020/08/17

2013年4月から2017年12月までのコラム集だが、いろんな事件や話題があったことを思い出しながら読んだ.コラムをまとめることは、その時点での事象を総合的に概括することになるので、非常な労力を必要とすると感じた.世界各地に実際に居住した経験で、個々の事象を見ている視点が良い.旅...

2013年4月から2017年12月までのコラム集だが、いろんな事件や話題があったことを思い出しながら読んだ.コラムをまとめることは、その時点での事象を総合的に概括することになるので、非常な労力を必要とすると感じた.世界各地に実際に居住した経験で、個々の事象を見ている視点が良い.旅行者の見方とはかなり違うと感じた.

Posted by ブクログ

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