- 中古
- 書籍
- 児童書
1945,鉄原 YA!STAND UP
定価 ¥2,420
1,430円 定価より990円(40%)おトク
獲得ポイント13P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 影書房 |
発売年月日 | 2018/03/10 |
JAN | 9784877144760 |
- 書籍
- 児童書
1945,鉄原
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
1945,鉄原
¥1,430
在庫なし
商品レビュー
4.3
6件のお客様レビュー
鉄原は日本の植民地統治時代、京元線と金剛山鉄道との分岐点=交通の要衝として栄えた街だった。解放後は朝鮮共産党の支配地となったが、朝鮮戦争の戦火で廃墟となり、現在は韓国軍の監理下にあるという歴史に翻弄された場所でもある。巻末解説の仲村修が書いているように、鉄原の旧労働党庁舎は現在...
鉄原は日本の植民地統治時代、京元線と金剛山鉄道との分岐点=交通の要衝として栄えた街だった。解放後は朝鮮共産党の支配地となったが、朝鮮戦争の戦火で廃墟となり、現在は韓国軍の監理下にあるという歴史に翻弄された場所でもある。巻末解説の仲村修が書いているように、鉄原の旧労働党庁舎は現在、韓国側のDMZツアーの見学ポイントとなっている。 作者のイ・ヒョンはヤングアダルト小説の書き手だったということだが、少女と少年の視点を取ることで、1945年の「解放」と希望、その後の混乱と混迷、不信と不安が鮮やかに描き出されている。「民族」としての自立を目指す純真さが貫けない哀しさ、それまでの生活と思想を捨てきれないやりきれなさ、自分たちの生命と財産を奪ってきた/奪っていった同胞に対する憎しみ――。『りんごの歌』の平和の中でまどろむことができた日本内地とはまるで違う1945年以降の人々のありようを想像させる物語。小説としては1947年1月で終わっているが、《その後》の登場人物たちが辿っただろう軌跡を思うと、胸が苦しくなる。
Posted by
日本軍降伏後の朝鮮半島における民衆の解放と分裂を在りし日の鉄原(物語の後に勃発する朝鮮戦争で激戦地となり廃墟と化す)を舞台にして描き出す。ソ連から来たということ以外は戦前誰も知らぬ存在であり、伝説上の古代朝鮮史に登場する本名であるかすら不明の共産ゲリラ首領の金日成(キム・イルソン...
日本軍降伏後の朝鮮半島における民衆の解放と分裂を在りし日の鉄原(物語の後に勃発する朝鮮戦争で激戦地となり廃墟と化す)を舞台にして描き出す。ソ連から来たということ以外は戦前誰も知らぬ存在であり、伝説上の古代朝鮮史に登場する本名であるかすら不明の共産ゲリラ首領の金日成(キム・イルソン)を遠く平壌に擁している朝鮮労働党が瞬く間にコミュニティを支配していく有様は史実とはいえ不気味である。程なくして京城(現ソウル)に代表される南部勢力からの反撃が始まり、遂に全面戦争に発展する経緯は後日譚となる『あの夏のソウル』で語られる。まだ記憶が風化していないこれほどに重たい内容の本がヤングアダルト小説だというのは韓国文学の奥深さを感じ入る。『はだしのゲン』を産み出した日本のマンガに似通っているような…。
Posted by
敬愛(경애)は、百日紅屋敷で雑用を任されている。両親が死んでしまい、姉たちも出て行ってしまったので、百日紅屋敷の若奥様である徐華瑛に雇われたのが10歳の時だった。それから5年が経ったその年、日本が戦争に負けたという知らせが街を駆け巡った。38度線の北側にある街である鉄原で、朝鮮が...
敬愛(경애)は、百日紅屋敷で雑用を任されている。両親が死んでしまい、姉たちも出て行ってしまったので、百日紅屋敷の若奥様である徐華瑛に雇われたのが10歳の時だった。それから5年が経ったその年、日本が戦争に負けたという知らせが街を駆け巡った。38度線の北側にある街である鉄原で、朝鮮が解放された時、どのようなことが起きたのか。人々はどう振舞ったのか。姜敬愛(강경애)と両班の末っ子である黄基秀(황기수)を中心にして、小説で教えてくれる。時代は朝鮮戦争の始まる直前の頃である。
Posted by