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越境者の人類学 家族誌・個人誌からのアプローチ 東北アジアの社会と環境
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 古今書院 |
発売年月日 | 2018/03/01 |
JAN | 9784772253093 |
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越境者の人類学
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越境者の人類学
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東北大東北アジア研究センターというのは別に語呂で名付けた訳ではないのだろうが、日本の東北はアジアの東北にもなるか。瀬川昌久は今このセンターの教授だそうで、シンポ本。瀬川の弟子筋か分からんが日本人二人のが面白かった。兼城糸絵は福建不法移民を論じているのだが、先行研究は数多いとも。過...
東北大東北アジア研究センターというのは別に語呂で名付けた訳ではないのだろうが、日本の東北はアジアの東北にもなるか。瀬川昌久は今このセンターの教授だそうで、シンポ本。瀬川の弟子筋か分からんが日本人二人のが面白かった。兼城糸絵は福建不法移民を論じているのだが、先行研究は数多いとも。過剰に日本に好意的で、中国に否定的といった証言には留保をつけるといったこともしているのだが、そういう人が多く見られたのだろう。著者が日本人で(女性である)という事も関係しているが、日本で摘発を恐れて隠れて生活し、搾取される人たちといった従来の(ポリコレ的)な外国人労働者観に一石を投じている。この証言が興味深いのだが、福建では海外に出稼ぎにいかなくては男ではないといった土地柄が結構あって、夜中に「父ちゃんは行ってくるよ」と言ってアメリカに行った父と再び会ったのは30年後とか、中々ドラマみたいな話である。日本の中小企業の現場で働く外国人が帰国後に親方や仲間との楽しかった思い出を語るのはイランでもバングラデッシュでも聞いたし、自分自身そういう現場で中国人と働いていたこともあるから、リアルに感じる。昨日の慰安婦本でもそうだが、こうしたミクロな個人誌から得られるヒントは統一された全体像を壊すものなので、運動圏には嫌われるのだが、人類学のアプローチとしてはこれが正解なのだと思う。
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