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流れ舟は帰らず 木枯し紋次郎 ミステリ傑作選 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2018/01/31 |
JAN | 9784488485115 |
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流れ舟は帰らず 木枯し紋次郎
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商品レビュー
3.8
7件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
けっこう前に読み終わってたけど 登録忘れてた〜 もんちゃんが人間不信に拍車がかかり 何をやっても悲しい目にあい 関わった人たちが死んでいく(殺しちゃう)のが もんちゃんがいいひとだから気の毒で、面白い(笑) 時代考証せいかくなのかな 関所とか任侠とか色々よくしらないけど面白かった! 時代ものとしてもミステリとしても すごいたのしかった〜 でもみんなバッドエンドでつらい‥
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「木枯らし紋次郎ミステリー傑作選」と題してあるが、ミステリー色は薄め、サスペンスやハードボイルドの要素の方が濃いが、個人的に好みの作品ばかりで楽しめた。 紋次郎は貧しい農家に生まれ、生まれてすぐに間引きで殺されそうになったところを姉に救われるという過去を持つ。 つまり紋次郎は『...
「木枯らし紋次郎ミステリー傑作選」と題してあるが、ミステリー色は薄め、サスペンスやハードボイルドの要素の方が濃いが、個人的に好みの作品ばかりで楽しめた。 紋次郎は貧しい農家に生まれ、生まれてすぐに間引きで殺されそうになったところを姉に救われるという過去を持つ。 つまり紋次郎は『生まれて来なくてもいい人間だったのだ』。今の時代なら生まれて来なくてもいい人間などいない、と言いたいところだが、彼は堅気の人間としての暮らしを許されず、渡世人として生きてきた。 紋次郎の決まり文句『あっしには関わりのないことでござんす』とは何も無責任に突き放しての意味ではない。 関わりを持つということは相手のことにも責任を持つということ。だが紋次郎の肩には自分一人分の責任しか背負うことは出来ない。 旅から旅への旅烏、どんな人にもモノにも決まりにも縛られないということは、裏を返せば誰にも頼れず自分一人で解決し乗り越えるということだ。孤独も、他人からの非難の目も哀しみも虚しさも一人で噛み締めるしかない。 いつの世も、権利は振りかざすがそれに伴う義務は果たさない、自由は声高に訴えるがそれに伴う責任からは逃れようとする人間がいるが、紋次郎は自由を手にする代わりにそれに伴う孤独も享受し、決まりにしたがわない代わりにどんな権利も主張しない。ただ道を駆け抜けるだけだ。 そこが長年愛されるキャラクターの理由かも知れない。 そんな紋次郎も時には内面の揺れも見せる。 幼なじみを信じて罪を被り流罪にされたり、『堅気の人々の暮らしを、羨ましく感』じ、『どこかに、落ち着いてみたい』と思ったり、ついには請われて『足を洗って、百姓になりきる』ことを夢見たり。 だがそんな紋次郎の束の間の夢は残酷に引き裂かれる。何かあれば一番に疑われるのが渡世人、無宿の人間なのだ。 結局は『誰にも心を許さず、人を信じることなく、ただひとり死ぬときが来るまで生きる』しかない。 冒頭にミステリー色は薄めと書いたが、中には面白い趣向のものもあった。 七人の飯盛女たちと共にハーレム状態で山越えをするものの、一人ずつ死んでいく変則的クローズドサークルものがあったり、沢山の親分衆の前で名探偵よろしく推理を披露する場面があったり、ちょっとした入れ替えものがあったり。 このシリーズは題名が良い。 「赦免花は散った」「流れ舟は帰らず」「女人講の闇を裂く」「大江戸の夜を走れ」「笛が流れた雁坂峠」「霧雨に二度哭いた」「鬼が一匹関わった」「旅立ちは三日後に」「桜が隠す嘘二つ」「明日も無宿の次男坊」 渋い題名を読むだけでワクワクする。 そして紋次郎のトレードマークである楊枝の使い方も毎回印象的。時に隠し事を暴き、時に人の迷いを振り払い、時に人の心を表す。 またいつもは上州、武州を中心に旅をしているが、最終話では尾張まで足を伸ばしているのが新鮮だった。『紋次郎、お伊勢参りをする』なんて話があったら面白い。
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木枯し紋次郎シリーズの中でもミステリ度の高い作品を集めた傑作選。 時代小説としても素晴らしいし、紋次郎の意外な名探偵ぶりも楽しめた。 私は子供のころから時代劇好きだったが、中村敦夫主演の紋次郎は他の勧善懲悪な明るい時代劇に比べてあまりにも暗く、救いがない話が多かったのでほとんど見...
木枯し紋次郎シリーズの中でもミステリ度の高い作品を集めた傑作選。 時代小説としても素晴らしいし、紋次郎の意外な名探偵ぶりも楽しめた。 私は子供のころから時代劇好きだったが、中村敦夫主演の紋次郎は他の勧善懲悪な明るい時代劇に比べてあまりにも暗く、救いがない話が多かったのでほとんど見なかった。 しかし今になってみると深い。 どれもミステリ的に面白かったが、逃避行の中で一人ずつ死んでゆく「笛が流れた雁坂峠」と、珍しく紋次郎が弱気になった末の結末が切ない「旅立ちは三日後に」が印象に残った。
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