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憲法で読む アメリカ現代史

阿川尚之(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NTT出版
発売年月日 2017/12/01
JAN 9784757143517

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2022/10/09

前著『憲法で読むアメリカ史』以降、具体的にはレーガン大統領以降のアメリカ史をトランプ大統領まで綴ったもの。本書の特徴は大統領による連邦最高裁判官指名の政治性を軸にアメリカ憲法史を通覧しているところ。大統領は1期4年の任期で最大2期8年まで。指名される連邦最高裁裁判官の方は終身。指...

前著『憲法で読むアメリカ史』以降、具体的にはレーガン大統領以降のアメリカ史をトランプ大統領まで綴ったもの。本書の特徴は大統領による連邦最高裁判官指名の政治性を軸にアメリカ憲法史を通覧しているところ。大統領は1期4年の任期で最大2期8年まで。指名される連邦最高裁裁判官の方は終身。指名する大統領によって裁判官にも一定の政治的傾向が生まれるわけだが、連邦議会上院による承認も必要であるために、思うようにいかないこともあり。妊娠中絶を容認したロー判決を覆すことが共和党の悲願。本書ではまだ実現していない。後に実現。

Posted by ブクログ

2022/08/31

1973年の「ロー対ウェード判決」が覆された背景を知りたいと思い阿川尚之著『憲法で読むアメリカ史』(ちくま学芸文庫)を読んだ。同書の続編である本書を読まないという選択肢はなかった。 最高裁の判事構成、すなわち(憲法分野の)保守主義と進歩主義の構成がすべてを決めてきたわけではない...

1973年の「ロー対ウェード判決」が覆された背景を知りたいと思い阿川尚之著『憲法で読むアメリカ史』(ちくま学芸文庫)を読んだ。同書の続編である本書を読まないという選択肢はなかった。 最高裁の判事構成、すなわち(憲法分野の)保守主義と進歩主義の構成がすべてを決めてきたわけではない、と筆者は言う。確かに、中絶にかかる重要な事案である「ケーシー事件」判決では、保守派判事が多いにもかかわらず、「ロー対ウェード事件」判決の根幹部分は守られた。そうは言っても、①レンクイスト首席判事(保守派)による審理延期という政治的な動きがあったことや②判決はスーター判事の政治家的行動が大きな鍵を握っていたこと、を踏まえると非常に『政治的な』判断であったと、私には見える。 憲法分野の保守主義と進歩主義には、筆者が言うように司法の役割と憲法判断の正当性について『根本的な』違いがある(注)。従って、基本的には判事構成によって判決は左右されると考えて良い。但し、ゴリゴリの保守ばかりを任命できるわけではない※し、保守派でありながら政治的な思惑から日和る判事(スーター判事)もいたので、「ケーシー事件判決」では「ロー対ウェード判決」は覆らなかった、というのが私の理解。 (注)保守派=憲法の条文の意味、特に憲法制定時に理解されていた条文の意味を忠実に解釈して、憲法判断を行うのが仕事である。 進歩派=200年以上前に制定された憲法の条文が現代の問題にそのまま適用できるとは限らない。憲法は生きていて徐々に変化していくものであり、判事はあくまでも現在の視点で憲法の条文を無理のない範囲で拡大解釈し、現在の価値観に合わせるべきだと考える。 ※ ボーク判事(ゴリゴリ保守派)任命否決の経緯には驚かされた。 人種、民族、宗教の異なる多様性を抱えたアメリカで、価値観が人によりグループにより大きく異なり、対立が生じるのは不思議なことではない。妊娠中絶についての賛否はすぐれて『神学論争』であると私には思え、これに最高裁が決着を付けることが正しいのか甚だ疑問に思う。これまで、最高裁が連邦議会が制定した法律や大統領の行政行為、州の法律・行政行為、裁判所判決の合憲性を審査することにより、政府部門間の均衡に寄与してきたことは事実であり、妊娠中絶に関してもその役割が求められていたということであろうが、その役割が果たせたとは到底思えない(「ロー対ウェード事件」判決後に『分断』は激化した)。分極化が進むアメリカの統一を維持する役割を最高裁が今後も果たしていくだろう、というのが阿川氏の見立であるが、私には希望的観測にしか思えない。事実、国の『分断』を深めた「ロー対ウェード事件」判決は覆り(「ドブス対ジャクソン女性健康機構事件」判決)、『分断』はますます深まると見られている。 アメリカの司法制度について、阿川尚之氏の2冊を読んだだけであれこれ言うのはいかがかとは思うが、「ロー対ウェード判決」(全国一律中絶可→『神学論争』に決着をつけた)が事態を拗らせたのであって、中絶の規制をそれぞれの州の政治過程に委ねておけば現在のような『分断』は生まれなかったように思える。 いずれにしても、アメリカの司法制度を理解する上で必読の書だと思う。

Posted by ブクログ

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