わたしの名前は「本」

ジョン・アガード(著者), 金原瑞人(訳者), ニール・パッカー

• 販売会社／発売会社: フィルムアート社
• 発売年月日: 2017/11/01
• JAN: 9784845916245

商品レビュー

2024/09/06

本が教えてくれる、本が出来る以前から今の世の中での本の立ち位置まで。

そっか。今私は当たり前のように図書館や本屋に通い、面白そうと思った本や、私にとって必要な本を手にとって読むことができる。

でも時空を越えてはるか昔、それこそ文字もなかった世界まで行くとどうなる？本はどうやって生まれたの？当たり前にある紙が生まれる前は？

ぜーんぶ、この本の主人公の｢本｣が教えてくれれたよ。

私はこの本でビブリオバトルの語源、ビブリオ、の意味を知りました。

2023/09/29

本（あるいは文字、記録）の歴史についてまとめている書籍は数多くありますが、まさに「本」そのものの視点から（「本」を擬人化して）語られているというのがこの本の魅力です。

パピルスや骨、粘土板などの草創期から、活版印刷、そして電子書籍までを網羅しており、一つひとつの文章も美しく印象的でした。金原瑞人さんの翻訳というのがその要因かも知れません。

これまでの人々が本を大切にしてきた歴史に対する感謝、そして大量に印刷されるようになって多くの人に読まれるようになったことについての喜びなど、本の視点から語られる「本」の歴史は、ひとりの読書好きとして、温かい気持ちになりましたし、図書館の職員として、これまで以上に「多くの人に本の魅力を紹介したい」と思わせてくれました。

2021/08/07

本が自己紹介してくれるちょっと珍しい書かれ方で、気になって手に取った。
ページ数は多くないのに、本というものの歴史を分かりやすく伝え、素敵イラストでイメージを補足し、心に響く引用まで入れてきて、満足感でいっぱい。
本の歴史が息、文字から始まっているのも好感を持った。
これだから本は楽しい、と素直に思えた本。