宇多田ヒカルの言葉

宇多田ヒカル(著者)

• 販売会社／発売会社: エムオン・エンタテインメント
• 発売年月日: 2017/12/09
• JAN: 9784789736817

商品レビュー

2024/08/15

ライブで見た彼女の姿。
紡ぐ言葉。
急激に惹かれた私は彼女の言葉に触れたくてこの本を手に取った。
時系列に彼女の曲の歌詞を読んでいくうちに、人生の物語に引き込まれ手を止めることができなかった。

“人間活動”の為に活動休止していた時期に彼女が経験したこと。それはまさに命に触れる人間活動そのものだった。

ここに登場する方々のように、私も宇多田ヒカルに感化され、彼女の歌詞に追いつく経験をしてきた。
彼女に対してずっと感じていた違和感は何だろう？とずっと思っていた。
その答えがようやくわかった。
彼女の歌詞は、彼女の頭の中で繰り広げられる世界＝サイエンスフィクションから紡ぎ出されている。本人が経験した実体験かどうかは関係ない。
だから、15歳だろうが41歳だろうが、“宇多田ヒカルの歌詞に追いつく”時が来る。

文学と科学が大好き、という彼女の歌詞はまさにその融合。
同じ時代に生きることができて、私は幸せだ。

2024/07/27

歳をとるとあの時わからんかった歌詞の意味が「こういうことか！」ってわかる日がくる、みたいなことRachelが言ってたな。色んな人が言うよね。
宇多田ヒカルさんの言葉を数年後の自分が違う解釈できるようになるのが楽しみだよ

時系列に曲の歌詞を並べたこの本は、宇多田ヒカルさんの人生史みたいだった
死別や出産、生活のなかで落とし込まれた生々しいまでの感情が、自分にはまだないものばかり！！
ひとりの人間としての歩みを見せていたただいて、同じ時代を生きられてありがたいよ

割り切れなさと寂しさが常に流れているのに、絶望感は感じない、大河のような静かで懐が深いのが『宇多田ヒカルの言葉』

2021/11/25

自分がいま最も尊敬、敬愛する音楽家、宇多田ヒカルの、特にこれまた言葉にし切れないような魅力をもつ「言葉」にフォーカスを当てた本。
とても面白く読んだ。

14歳で初めて歌詞を書いた曲から、発刊の2017年までをカバーしているので、なんと言っても『Fantome』まで含めて語られているのがいい。

掲載されている歌詞自体は何度も反芻したものもあるので、ざっと読むとして、言葉を寄せている方々の視点がまた良い。

特にすごくよかった視点と言葉を書かれていたのは、吉本ばなな、水野良樹、SKY-HI。
（他には、最果タヒ、石川竜一、河瀬直美、糸井重里、小田和正）

それにしても14歳で初めて歌詞を書いた、この本の一番最初に載っている『Never Let Go』の歌い出しの二行、こんな視点をもつ14歳って…と思わされる。

真実は最高の嘘で隠して
現実は極上の夢でごまかそう