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文学の淵を渡る 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2017/12/01 |
JAN | 9784101126241 |
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文学の淵を渡る
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
20年程の間に6回行われた2人の巨匠の文学談義。お互いの小説の書き方について、あるいは、明治以降の数十人の小説家の作品を読んでの率直な感想と批評。老境に入った小説家としての人生の締めくくりについて。どれも興味深いのだけれど、読んでいない作品が多すぎ、また知識や教養が足りなすぎて、...
20年程の間に6回行われた2人の巨匠の文学談義。お互いの小説の書き方について、あるいは、明治以降の数十人の小説家の作品を読んでの率直な感想と批評。老境に入った小説家としての人生の締めくくりについて。どれも興味深いのだけれど、読んでいない作品が多すぎ、また知識や教養が足りなすぎて、よく理解できなかったところが多い。古典の現代語訳についての考えが二人の間で違うところや、漱石の「真面目」についての対談が面白かった。
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90年代はじめの大江健三郎は 文体に霊的パワーを込めようとして空回りしていた 井伏鱒二から継承したフォルマリズムが そのための方法論、というよりドグマだった 当時の作品にも現れているように やがては新しい神話を創造することが目標だったのかもしれない しかしオウム事件以降 おそらく...
90年代はじめの大江健三郎は 文体に霊的パワーを込めようとして空回りしていた 井伏鱒二から継承したフォルマリズムが そのための方法論、というよりドグマだった 当時の作品にも現れているように やがては新しい神話を創造することが目標だったのかもしれない しかしオウム事件以降 おそらく、ここに収められた古井由吉との対談も転機のひとつだろうが 世界の文学史そのものを多神教的にとらえる方向へと向かったらしい いずれにせよその鍵は 異なる概念を柔らかく繋げる日本語表現にこそあるようだ 日本語への翻訳による異化作用を用いれば あらゆる価値観の相違と ロシア・フォルマリズム本来の用法を超えて 歴史の背後にある、なにか偉大な精神のようなものを 見いだすこともできるというのだろうか
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※このレビューにはネタバレを含みます
初読。外国文学、古典、近代文学と幅広い分野にわたっての対談。長年にわたって文学と真摯に向き合い、もがき続けて、書き続けてきた二人が、晩年にいたってなお書くのをやめることに恐怖しつつ新しい何かを手に入れようとしているのが印象的。対談も明快な難解さでいっぱいです。
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