1,800円以上の注文で送料無料

失踪の社会学 親密性と責任をめぐる試論
  • 中古
  • 書籍
  • 書籍

失踪の社会学 親密性と責任をめぐる試論

中森弘樹(著者)

追加する に追加する

失踪の社会学 親密性と責任をめぐる試論

定価 ¥4,620

3,520 定価より1,100円(23%)おトク

獲得ポイント32P

残り1点 ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 慶応義塾大学出版会
発売年月日 2017/10/01
JAN 9784766424812

失踪の社会学

¥3,520

残り1点
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

4

4件のお客様レビュー

レビューを投稿

2023/01/11

中森弘樹著『失踪の社会学:親密性と責任をめぐる試論』(慶應義塾大学出版会) 2017.10発行 2018.4.9読了  なぜ人は失踪するのか。私自身、あらゆる柵から逃れて、無名で匿名な存在に戻りたいと強く思ったことがあったので、書評を見て読んでみようと思った。社会学は、結論自体...

中森弘樹著『失踪の社会学:親密性と責任をめぐる試論』(慶應義塾大学出版会) 2017.10発行 2018.4.9読了  なぜ人は失踪するのか。私自身、あらゆる柵から逃れて、無名で匿名な存在に戻りたいと強く思ったことがあったので、書評を見て読んでみようと思った。社会学は、結論自体は単純なことが多く、そこに至る論理が醍醐味なのだが、文章が演繹的なので原理原則が頭に入っていないと、かなり難解な学問でもある。私の頭では半分も理解できなかったが、まとめると次のようになる。  普遍的な価値規範が失われ、価値観が多様化し、人間関係が選択的なものとなった現代は、他者からの評価が重要性を増している。そうした中で、親密な他者に対して自身の責任を果たさなければならないという倫理が強まり、責任と論理の狭間で行き詰まった人々が失踪するようになった。失踪は責任からの解放という意味では自殺に劣るし、必ずしも根本的な解決には繋がらないこともあり、自殺に代わるものとしてお薦めはできない。大切なのは、失踪するかどうかではなく、責任を解放してくれる場所―あなたは赦されているという他者の承認―が苦難に押し潰された人を救うのではないか。  小中学生の4割がSNSの裏アカウントを持っている時代である。匿名で無名な存在になりたいという人は私だけではあるまい。SNSで泊まるところを募って、家出を繰り返す少女もいるという。居場所がなくてネット上を漂流するとは本当に切ない話だ。そうした少女を狩る存在が座間事件を生み出したのだろう。 URL:https://id.ndl.go.jp/bib/028542522

Posted by ブクログ

2021/03/23

とても論理の組み立て方、議論の進め方が勉強になった。 まずは言葉の定義を組み立て、多元的なアプローチで分析し、結果を示す。  以下面白かった一文 ギテンズによると、純粋な関係性は外的な基準を介さないもの。コミットメント、つまり自発的な関わりが大切。 自分にとっての純粋な関係...

とても論理の組み立て方、議論の進め方が勉強になった。 まずは言葉の定義を組み立て、多元的なアプローチで分析し、結果を示す。  以下面白かった一文 ギテンズによると、純粋な関係性は外的な基準を介さないもの。コミットメント、つまり自発的な関わりが大切。 自分にとっての純粋な関係 →自分が何をしても良いと思えながら、相手のことを思いやれる感覚を持てる関係。 今の関係は何に基づいているのか? 責任の倫理 責任を持つことこそが道徳の基礎である。 →個人主義になることで、この意識が強まりすぎている?

Posted by ブクログ

2018/02/28

気になった部分だけ読んだ。 無理のない考察がされていると思った。 特に、失踪をした人の「勇気がない部分と、とても勇気がある部分があるのはなぜか」 という点についての考察がすごく納得できた。 論文として完成度が高いと思った。 なんとなく、"失踪"はある種の宗教...

気になった部分だけ読んだ。 無理のない考察がされていると思った。 特に、失踪をした人の「勇気がない部分と、とても勇気がある部分があるのはなぜか」 という点についての考察がすごく納得できた。 論文として完成度が高いと思った。 なんとなく、"失踪"はある種の宗教的な行為なのかもしれないと感じた。 また、私は「死にたいと思うくらいしんどい思いをしている人を引き留める理由には何があるのか?」と思っていて、 "失踪"がそれについてのヒントを示しているような感じがした。 (社会の中で生きるとはどういうことなのかについてのヒント?)

Posted by ブクログ