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アポロンの嘲笑 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2017/11/17 |
JAN | 9784087456615 |
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アポロンの嘲笑
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商品レビュー
3.7
67件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
クライマックスはまるでブルース・ウィリスの『アルマゲドン』。 それにつけても純一の身勝手さよ。邦彦に託したものの大きさを思えば、刺されて死んでしまうことのなんと楽なことか。信頼と守るべきものを得た歓びの代償はあまりにも大きく、邦彦の人生の悲惨さにやり切れない思いが募る。 *** 改めて放射能の恐ろしさと、そこで命を切り売りしながら働く末端の作業員の実情に震えた。実際、国の基準をきちんとクリアして稼働していても、想定以上の地震や津波によって一瞬のうちに多くの命を脅かす存在となってしまう原発。現在は、3.11以前以上の厳しい基準に則って稼働していると聞くが、南海トラフ地震、首都直下地震など、近い将来発生すると考えられている地震を思えば安心などしていられない。 国のエネルギー基本計画では、廃炉に置き換える形での原子炉新設が認められており、それだけ聞くと、国内の原子炉の総数は減りこそすれ、これ以上増えないように思える。しかし、廃炉に時間がかかるため、敷地内でなら同時進行で新設できる。つまり、結局は危険を孕む原子炉の増設を現在でも認めていることになる。さらに世界的にみても、電力を大量消費するAIブームが、廃炉作業中の原発の再稼働を促しているというから驚く。そんな中で原発に頼らず、となると、世界的な天然資源の値上がり、脱炭素の動きに伴う再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上がりで、電気代金の高騰はますます加速する。脱原発で電気料金の負担が日本の3倍以上のドイツのように、エネルギー貧困層が日本でも急増するだろう。 3.11以降、あれほどの惨劇の後で、脱原発は緩やかなりとも進んでいるものと、勝手に思っていた。あれだけのことがあったのだから、あれほど非難の声があったのだから、なんとなく、ちゃんとしてくれるはず。熱しやすく冷めやすい国民性、と言われるものにすっぽり私も収まる。政治家や企業が、のらりくらりの対応でやり過ごすのも、それを承知の上でのこと、と捉えるのは偏見に過ぎるか。 もはや今日の社会を持続させるだけの安全・安定した電力供給とお手ごろな電気料金負担は両立し得ない。何を優先するべきか自ら判断をし、国や企業の動きをしっかりと注視し、声を上げ続けなければならないのだと思う。
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東日本大震災直後に起きた殺人事件。容疑者の加瀬は被害者の家族と親しかった。逮捕後、護送される途中で余震があり、その隙に加瀬が逃亡。何処へ向かったのか ―― 。 阪神淡路大震災時に両親に守られ奇跡的に助かった加瀬でしたが、その後はけして幸せではありませんでした。唯一の肉親の叔父には労働力を搾取され、学校ではいじめで暴力を受けていました。高校を卒業して就職すれば会社が倒産して職を失い…という、何のために助かったのか、助けられたのかと思うような人生だと思います。 被害者の純一もまたついてない男でした。交際していた女性の元彼が性質の良くない男で、純一はつきまとわれ金を巻き上げられ散々でした。そしてお酒を呑んだ時、その男を殺してしまったのです。 加瀬が前科者になった純一を助けて以来家族のように親しくしてきたのに、どうして? 逃亡した加瀬の目的が明らかになりますが、何故彼がその役を負わなければならなかったのか、とてもつらかったです。
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いやこれ映画とかで観たい……めちゃくちゃ大スクリーンでしっかりと事の顛末を見届けたい。 そう思わせてくれる壮大な物語でした。 中山七里さんの小説は本当に映像化と相性がいいよなと読む度に思います。 こう、読んでいる時に文章から映像が自然と頭に浮かぶんですよね。 頭の中に風景が浮...
いやこれ映画とかで観たい……めちゃくちゃ大スクリーンでしっかりと事の顛末を見届けたい。 そう思わせてくれる壮大な物語でした。 中山七里さんの小説は本当に映像化と相性がいいよなと読む度に思います。 こう、読んでいる時に文章から映像が自然と頭に浮かぶんですよね。 頭の中に風景が浮かぶし、そこで登場人物がしっかり生きて動いてる姿が見える。 だからこそこの話は読んでて辛いシーンも多かった。 ていうか本当に加瀬……こんな事ってあるか?いくら何でも神様は加瀬に無慈悲すぎんか???もう少し優しくしてあげてもいいんじゃないのか??? もうね、本当に加瀬がね、話が進むにつれてどんどんどんどん印象が変わっていくんですよ。 その加瀬を追う仁科も相当辛かったのではないかと思う、二重の意味で辛かったのではないかと。 でも逆にその経験をしたからこその最後のシーンなのかもしれないとも思うけど、でも、でもやっぱり神様はもう少し加瀬に優しくしてあげてもいいと思うんですよ。 読み終わった後「嘘やん」って言っちゃったからね私は本当に。 何と言うかそこも含めて映像で観たいなぁと思う部分もあるのですが、やっぱり震災やら原発やら扱ってる話は難しいのかなぁ……結構批判も込められてる感じがあるし。 あとこれは余談なんですけど、凄くベテルギウスが加瀬に似合うなと思いました(実際読んでる時ずっと頭の中で流れてた)。
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