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山本五十子の決断(01) 富士見ファンタジア文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2017/10/20 |
JAN | 9784040723846 |
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山本五十子の決断(01)
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商品レビュー
4.5
3件のお客様レビュー
少女以外は海に近づくと病的症状が出るため,海軍が少女のみで構成されている世界に飛ばされた海戦ゲームマニアの主人公が,当地の司令官や参謀と協力していく話.どちらかと言うとWWII当時の世界にトリップすることが主眼だからというのもあると思うが,女しかいない空間の唯一の男…的な設定の割...
少女以外は海に近づくと病的症状が出るため,海軍が少女のみで構成されている世界に飛ばされた海戦ゲームマニアの主人公が,当地の司令官や参謀と協力していく話.どちらかと言うとWWII当時の世界にトリップすることが主眼だからというのもあると思うが,女しかいない空間の唯一の男…的な設定の割には,あらゆる登場人物からひと目で惚れられるみたいな安っぽい展開ではなく,それぞれのモチーフとなっている史実の参謀や司令官の性格,相互関係を踏襲した人間模様が描かれている点がよいと思った.力が必要な戦闘中の作業などを少女ができるのかなど気になるところはあるが,戦闘ではなく政争や内地での日々を中心に描く点は面白いと思った.
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気がついたら漂流中…で助けて貰った艦が大和 え?女子のみの海軍? 異世界迷い込みモノでハーレム?モノか と設定に一瞬戸惑いはしましたけど、結構しかっりとした海軍知識ネタを盛り込んでいてとても楽しめました 主人公はミリオタとか濃いのではなくシュムレーションゲーム好きというレベルで浅...
気がついたら漂流中…で助けて貰った艦が大和 え?女子のみの海軍? 異世界迷い込みモノでハーレム?モノか と設定に一瞬戸惑いはしましたけど、結構しかっりとした海軍知識ネタを盛り込んでいてとても楽しめました 主人公はミリオタとか濃いのではなくシュムレーションゲーム好きというレベルで浅目の知識なのでどこまでその知識を活用出来るのか?がちょっと楽しみ
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だいぶ前になりますが、会社の健康診断で問診にあたっていたのがかなり高齢のお医者さんでした。 その方が突然言ったのです。 「私はねえ、昔大和に乗っていた事があるんだよ」 その時の夢見るような眸が忘れられません。 戦艦大和といえば、当時世界最大の戦艦でした。 大艦巨砲時代の最後を飾...
だいぶ前になりますが、会社の健康診断で問診にあたっていたのがかなり高齢のお医者さんでした。 その方が突然言ったのです。 「私はねえ、昔大和に乗っていた事があるんだよ」 その時の夢見るような眸が忘れられません。 戦艦大和といえば、当時世界最大の戦艦でした。 大艦巨砲時代の最後を飾る、偉大な艦です。 そんな艦を擁した連合艦隊は、敗戦後の日本に育った私たちにとっても、限りない憧憬と、浪漫と、多大なる切なさ、そしてやりきれなさがあります。 それゆえに忘れられない。 一昔前に、架空戦記が流行ったのだって、そういう背景があったからでしょう。 そんな連合艦隊を舞台に、繰り広げられるこの物語は、なんと歴史上実在した人物たちが、皆、少女になっているのです。 これにはちゃんと説明があって、この世界……ちなみに日本とは違う、葦原という名前についた列島ですが、その世界ではなんと男は海水に触れると重度の船酔いに似た症状を呈してしまう。 それどころか潮風を吸い込んだだけでも危ない。 また、女であっても、成年に達してしまうと類似の症状を呈してしまう。 だから、少女だけが艦艇に乗り込む事ができるのです。 そこへ、現代の日本から、呉の大和ミュージアムを見学していたはずの高校生がいきなりタイムスリップしてしまう。 なんで、という説明はされませんが、むしろこれは説明しない方がいいでしょう。冒頭でくだくだしい説明をされるとつまらないですから。 主人公同様、読者も力業で作品世界に引き込まれる事になります。 なにぶんにも少女たちですので、随所に(男には)嬉しいサービスがあります。 あ、健全ですよ。健全ですが嬉しいサービスです。 挿絵もありますから、余計に盛り上がります。 本作は最初ネットで連載されていたものですが、改めて紙の本になり、豊富な挿絵がついている。 これだけで、既読の人も手に取る価値があるでしょう。 イラストいいですよ~。 そして素晴らしい生活感。 軍艦といえども、人が暮らす場所ですから、なにがしかの生活感があれば、世界観はリアルに感じられますね。 アジを釣る大会! いいじゃないですか。 海軍乙女たちが愛情込めて磨き上げた真鍮の測定儀。 萌えるじゃないですか。 軍艦に女だと~?、と目くじらを立てる人もたまにいますが、読むほどに、海軍乙女たちへの愛情が湧くはずです。 みんな一所懸命で、山本五十子はそんな海軍乙女たちをまるごと愛しているのだな、と感じられる。 その一方で、五十子も、束(宇垣参謀長)も、なにか重いものを抱えている。 これは、連合艦隊の情報に多少なりとも詳しい読者なら察せられるでしょうね。 そう。どれほど浪漫があろうとも、海軍は政治と無縁ではない。 五十子らが赤煉瓦に呼び出されるあたりは、大筋、史実の通りですが、 なんというか、全てそこが少女になっていると、実際の人物(当然男ばかり)で繰り広げられた時よりも、せつなさが増します。 そして、島野の憎々しさも、女である方が増しますね。 実に素敵な敵役キャラになっています。 おおあの島野をここまで悪女に……。 物語はそういう敵役がいた方が盛り上がります。 さらに、最後はスリリングな脱出行が待っているのです。 詳細はネタバレになりますから語りませんが、ここは脳内で爆音上映しながら読む事をオススメしたい。 (と言うと、察してくれる方は多分多そう)。 ラストのラストには、これまた大東亜戦争当時の日本軍に愛着を持つ人ならば、そして飛行機が好きな人ならば、あーっ、と感動するようなものが登場するのです。 最初から最後まで面白い。 さて2巻はどうなるのか? 続きが待たれますね。
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