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死刑その哲学的考察 ちくま新書1281
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2017/10/01 |
JAN | 9784480069870 |
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死刑その哲学的考察
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商品レビュー
3.8
23件のお客様レビュー
2023/12/22 気になっている萱野稔人さんの著作ということで購入してみたが、読み進めている今の段階では論理の飛躍や意味不明な説明が目立つ。 いたずらに残虐な殺人事件の詳細を述べたりするワイドショー的なノリ。 「宅間」という特殊な事例を一般的な事例に適用しようとしている。演繹...
2023/12/22 気になっている萱野稔人さんの著作ということで購入してみたが、読み進めている今の段階では論理の飛躍や意味不明な説明が目立つ。 いたずらに残虐な殺人事件の詳細を述べたりするワイドショー的なノリ。 「宅間」という特殊な事例を一般的な事例に適用しようとしている。演繹法にしてもあまりにお粗末過ぎる。 「国家とはなにか」「カネと暴力の系譜学」で見せていた強烈な論理的流れはこの中には見られない。 まだ1/4(78/318)ほど読んだだけだが非常に残念な気分である。 今後の展開に期待して⭐️2個に。 2023/12/29 前半の非論理的に見える部分が前振り。論理の流れを優先したために非論理的になっていたということらしい。 道徳論の展開を読んで少し納得。⭐️は3個に。 2024/01/01 読み終えた感想を。 中盤カントの定言命法の説明あたりから冤罪を問題として取り上げている部分は説得力があるし惹きつけられる。 公権力の下では冤罪が必然であるから死刑を廃止すべきという論理も良くわかる。 ただ、宅間守にこだわり過ぎた感あり。 著者も説明する通りの人物であるこの死刑囚が言うことを全て真に受けるのはどうかと思う。死刑になるため。自分以外の人間を苦しめるため…本当に事件前からここまで考えてから犯行に及んだのか? 『死刑になりたいが故に殺人を犯す者が相当数存在する』という前提で話の骨格が形成されているが、そこに違和感を感じる。罪を犯した本人にしか分からない動機。全面的にその本人の弁を信じて良いのか大いに疑問に思う。可能性としては存在することではあるが。 統計データの引用も逆に説得力が無い。この時たまたまこういうデータが出ただけかも知れない。一般化するには無理がある。 勉強になった部分も多々あったので⭐️は3個のままにします。 著者のデリダ嫌いはよく分かった^^; 2024/01/02追記 「責任という虚構」(小坂井敏晶)をもう一度読もうと思った。
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この本を読んで最も学びになったことは、「死刑制度の是非は道徳的に確立することはできない」ということ。そして、公権力が冤罪をしてしまう可能性がある以上、死刑は取り返しのつかないものとなってしまう。だから死刑はやめるべきだということがよく理解できた。 もう一つ!p35「『それはあなた...
この本を読んで最も学びになったことは、「死刑制度の是非は道徳的に確立することはできない」ということ。そして、公権力が冤罪をしてしまう可能性がある以上、死刑は取り返しのつかないものとなってしまう。だから死刑はやめるべきだということがよく理解できた。 もう一つ!p35「『それはあなたの意見にすぎない』『考え方は人それぞれ』というかたちで相対主義に逃げる人がいる。(…)徹底的に普遍主義の次元にとどまって議論する意志がなければ、他者をせっとくすることなどできないのだ。」という意見にはハッとさせられた。私も話してる相手に「それも考え方の一つだよね」と言われるとそこで違う次元に持って行かれてしまったような、一種の思考停止感を味わっていた。 冤罪は単なるミスではない。公権力自体の権威や信頼を維持するために、構造的に冤罪の危険性を含んでいる。 理由として↓ ・重犯罪の犯人を捕まえなければならない使命感 ・再犯にて誤りを認めることによる信頼度の低下 道徳的に死刑の是非を議論できないことの証明として、カントの定言命法の説明があった。道徳の性質として、それに理由づけをすると全て仮言命法になってしまうことがある。 「人を殺してはいけない」の根拠には、「同等性の原理」(応報的な規範原理)があって、 ★道徳的に正しいかは二つのものごとの「価値」が釣り合うかにあるかで決まるという。 ↓しかし! 何と何が釣り合うか、は個々人の考えや文化的背景、時代、その時の状況によってもことなってくる。だから、道徳的な判断は相対的になる。 ↓ 相対的だと何がいけないかというと、個人の自己正当化の主張として、どんな「価値の釣り合い」も実現可能になってしまうから。 (感想) 残酷かもしれないが、私は安易に死刑にするのではなく、犯人は被害者と同じ方法で処罰されるべきだと思っていた。しかし、その方法でも同時に冤罪だった場合取り返しがつかず、冤罪の疑いがかけられた人がたとえ死ななかったとしても、身体的・肉体的苦痛を伴うことになる。 でもそしたら牢屋にいれられることも程度は低いが 身体的・肉体的苦痛になるよなぁ。しかし、容疑者を社会に野放しにしておくこともできない。難しい。
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図書館本 なんだか難しかった。読み終えたけど、やっぱりよく分からない。 無期懲役は仮釈放可能性あり、終身刑はなし。 終身刑は、なぜ税金で生きさせなければならないのかとの批判がある。 刑期を300年にするなど海外の例は、収監中の態度により刑期調整できる。終身刑の人より御しやすい。 死刑の、犯罪抑制効果は証明が難しい。 治安悪化のイメージとは、凶悪さがセンセーショナルに報じられることが一因。 道徳教育強化により、殺人減ではない。 最後は命により償うということが、多数にとり分かりやすく納得しやすい。 人を殺してはいけないという道徳について。 死刑とは殺人か。 安楽死や中絶も殺人か。 カントの定言命法、ダメなものはダメ。道徳には根拠がないから普遍的だ。死刑肯定。人を殺しておき自分は生きているなら、どこに正義はあるのか、同等性の原理、同等の不利益を与えられることで処罰。 価値の天秤、殺人への価値の天秤は死刑だとカント。 公権力と死刑。 冤罪について。 死刑反対のベッカリーア論、人が同胞を虐殺する権利を誰があたえることができたのか。私たちは安全確保のために政府を設立したので、どんな理由あっても、私たちを殺す権利を持つことはあり得ない。 それに対するカントの批判。人が欲した刑罰しかくだせないなら、それは刑罰にならない。 ベッカリーア、死刑は刑罰として対した効果もってない。だから終身隷役制を提唱。 うーん、羅列したけど、しっかりした理解難しい。だけど面白かった。
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