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西郷の首
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2017/09/29 |
JAN | 9784041057193 |
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商品レビュー
4.2
18件のお客様レビュー
お二人共実在したのですか?あまりにも上手く出来ているので信じられません。維新を成し遂げた西郷と大久保の二人の関係が、加賀藩の二人にダブって見えたのは私だけでしょうか?
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西郷の自決後の首を発見した男と大久保利通を暗殺した男の二人は加賀藩の出身で 無二の親友だった、維新とは何か、武士とは何かを語る本格歴史長編である。 まだ、一部に理解できていないところはあるが、大変読み応えがあった。 現代を生きる自分にとって、勉強になった点は下記の4点である。主...
西郷の自決後の首を発見した男と大久保利通を暗殺した男の二人は加賀藩の出身で 無二の親友だった、維新とは何か、武士とは何かを語る本格歴史長編である。 まだ、一部に理解できていないところはあるが、大変読み応えがあった。 現代を生きる自分にとって、勉強になった点は下記の4点である。主人公たちが50代以前の人であり、昔の武士は立派であると思った。これは素晴しい小説であり、同じ著者の別な作品も読んでみたいと思った。 (1)身分制度や固定観念を打破して新しいことにチャレンジする ①思考停止にならない 常識で無理だと思われることも一念さえあれば実現できる。要はなさぬだけなのだ、 について共感した。そして、嫌なことから逃げてはいけない、ことは理解できる。 ②内部での争いは悪である 国内で争い事をしていては、外部から侵略される、これは会社での覇権争いや 相続問題でも同じであると思う。 ③王陽明の知行合一論を学習した 学ぶだけでは足りぬ、自ら学んだことを行動に移し、この世を変えていくこと、 これは、自分の身におきかえても課題である。 ④明日のことは誰にもわからない だから、チャレンジの成果が出てくると思う。それぞれが今正しいと思う道を進むだけだ、これが今を充実して生きてゆけというメッセージだと思う。 (2)西郷の魅力に改めて畏敬の念をもった ①西郷の功績の再認識 西郷隆盛は朝敵とされた大名や旧幕府軍将兵の全員大赦、徴兵制の施行、地租改正、学制の設定、鉄道開業、太陽暦の採用などの重要政策を立て続けに決定した ②大人物の証左 自分が言うまでもないが、アーネストサトウは西郷は黒ダイヤのように大きな目玉をしていたと書き残しており、その瞳に見つめられたものは一瞬で西郷の虜になり、この人のために死のうと思ったと言う、最近そういう人物はいなさそうである。 ③征韓論について 今まで自分の認識に間違いがあった。西郷は「陸海軍を送る前にまずは使節を派遣し公理公道を持って談判すべきであると説諭し、派兵すれば必ず戦争になる、そんなことでは未来永劫、両国の関係にヒビが入る、それゆえ断じて出兵を強行させてはならぬ」と言い張った。さらに西郷を自ら使節となり朝鮮に赴くと主張する。これは今までの知識と真逆であった。 ④理想と現実の狭間 西郷は「皆が満足する世を作ることが政治家の務めである。」と思っていた。「恒産の道が閉ざされた武士たちのことを政府に考えて欲しかっただけだ」、「それでは幕藩体制と何ら変わらぬ」、「その通りだ」、「だがそれは夢物語だ、西郷さんは理想が高すぎた、全てのものが満足する世を作ろうとした、そんなものなどできっこないのだ」 ここに、西郷の苦悩があったはずである。 (3)大久保の再認識、再評価をした ①大久保は「人材」の評価であるが、彼も「人物」であり、立派であったと思う。 西郷は「人物」という評価であるが、大久保も「人物」であると思う。 明治政府とは自分の作品であり、それを西郷の息の掛かった人に汚されることが許せなかった。大久保は冷徹一辺倒ではなく、薩摩人らしい情けに熱い一面も持ち合わせていた。大久保は単なる権力の亡者ではなく、大久保なりの大義があったのだ、大久保の凄まじい気迫に圧倒された、とあるように人物でもあったはずだ。 ②大久保も幕末から明治維新にかけての功臣であり、その時代の犠牲者かもしれない 「大久保の死は天誅であり、官吏以外の全国民の総意だ」、「それは違う、社会の仕組みを全て変えて行かねば、近代国家は完成しない、そのためには痛みが伴う、それに耐えてこそ日本は一等国になれるのだ」 (4)過去にとらわれてはいけない ①何事にも潮時というものがある ②だが時計の針は誰にも巻き戻せないのだ、もうこの世に加賀藩などはないのだ、 いつまでも過去にとらわれすぎては生きていけぬぞ、これぞまさしく現代社会に生きていく我々にもあてはまる。今を充実して、チャレンジしていけということだと思う。 ③西郷の首の重さ ここが、この小説の要旨であると思った。 「我等は幕末から維新を経てかけがえのない大切なものを失ってきた」、彼は失われたものの大きさを思い出していた。それは西郷の首のように重く大きなものだった、だがもう後戻りはできないのだ。生きているものはどんなに辛くても前に進まなければならぬ。 以上
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舞台は、加賀百万石で知られる加賀藩が表舞台となって話が進む。 その藩中の足軽である島田一郎と千田文次郎が主人公となって幕末から維新にかけての混乱期が描かれる。 竹馬の友である一郎と文次郎の二人は、心を通わせあう友であったが、世の激動する変化に伴い生き方、考え方に違いが生じる。 一...
舞台は、加賀百万石で知られる加賀藩が表舞台となって話が進む。 その藩中の足軽である島田一郎と千田文次郎が主人公となって幕末から維新にかけての混乱期が描かれる。 竹馬の友である一郎と文次郎の二人は、心を通わせあう友であったが、世の激動する変化に伴い生き方、考え方に違いが生じる。 一郎は、維新後の大久保利通を柱とした新政府に対し、反政府活動に走る。 片や文次郎は、政府軍の軍人の道に進み、栄達の道を歩んで行く。 その二人が進む道には、当然の事ながら決定的な違いが生じる。 二人の域からの違いがドラマを生む。
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