相模武士団

関幸彦(編者)

• 販売会社／発売会社: 吉川弘文館
• 発売年月日: 2017/08/10
• JAN: 9784642083225

商品レビュー

2017/09/06

＜目次＞
序　　　　相模武士団への招待～そのあらましを探る
第１部　　源平の争乱と相模武士～『平家物語』の世界
　第１章　　保元・平治の乱と相模節
　第２章　　源平の争乱と『平家物語』
　第３章　　鎌倉幕府と相模武士～御内人を中心に
第２部　　南北朝動乱と相模武士～『太平記』の世界
　第１章　　元弘・建武の乱と相模
　第２章　　南北朝の動乱と相模武士～三浦氏の動きを見る　
　第３章　　南北朝期の相模と武士団の諸相
第３部　　相模武士団のその後
　第１章　　東遷・北遷する相模武士団～奥羽そして北陸へ
　第２章　　西遷する相模武士団
　第３章　　鎌倉府体制と相模武士
第４部　　特論・相模武士の群像
　第１章　　鎌倉北条氏の盛衰
　第２章　　三浦一族を考える～系譜と称号
　第３章　　小田原北条氏の相模経略～戦国時代の到来
第５部　　相模武士を歩く
　第１章　　古戦場を巡る
　第２章　　鎌倉街道と相模国
　第３章　　館・山城を探る
　第４章　　「墨書木簡」が語る鎌倉の御家人たち

＜内容＞
中世史の中堅学者による、相模武士団(鎌倉期～戦国期)の論考。最後に参考文献が山ほど載っているので、詳細はその本を読んでほしい。近年の研究成果があちこちに出ている。「御内人」の定義などは、目から鱗だった。また第５部はそうした論考とは違い、やや硬いが最近の歴史ブーム「歴史歩き」の後押しする内容だ。

2017/08/28

メモ
鎌倉幕府のお膝元である相模国の武士について様々な学者の文章。藤原氏、平氏、源氏他。源頼義、義家が武家の棟梁になったというイメージは覆されており、頼朝挙兵時に敵対した武家もいる。三浦氏のように戦国期まで残ったものもいれば、小早川氏、毛利氏、山内氏のように新天地に移ったものもいる。後北条氏の勃興時には旧来の武士はほとんど没落していた。