
- 中古
- 書籍
- 文庫
- 1225-01-07
この世のメドレー 河出文庫

定価 ¥836
550円 定価より286円(34%)おトク
獲得ポイント5P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2017/08/07 |
JAN | 9784309415529 |
- 書籍
- 文庫
この世のメドレー
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
この世のメドレー
¥550
在庫なし
商品レビュー
5
1件のお客様レビュー
面白かった〜落語きいてるような滑稽さがあって、ところどころ吹き出して笑ってしまった。 袂は軽すぎるし、余も自分で超然者って言ってて、最初ふたりともほんとは20代の友達同士でふざけて役を演じているという設定なのかと思った。 人生、上がって下って上がって下って。この世のメドレーで...
面白かった〜落語きいてるような滑稽さがあって、ところどころ吹き出して笑ってしまった。 袂は軽すぎるし、余も自分で超然者って言ってて、最初ふたりともほんとは20代の友達同士でふざけて役を演じているという設定なのかと思った。 人生、上がって下って上がって下って。この世のメドレーでずっと昔から続いてきていることなんだろうな。 ◆印象に残った箇所 ◆P285 それを虚栄心、自己顕示欲といって批判するのは単簡である。しかし、そんな次元はとっくに超越している。超越したうえで絶賛を浴びてみたらどうなるのだろうか、と思っているのだ。 ここから先は予想になるが、多くの、単簡な虚栄心、自己顕示欲によって絶賛を浴びたいと思っている人の場合だと、絶賛に酔い、これから先も絶賛を浴びていたい、といういわば絶賛中毒のような状態になって、その絶賛が続くように種々の努力をするだろう。 芸道に精進する、なんていうと聞こえがよいが、まあその内心はそんなものなのだろう。 →絶賛を浴びてみたら自分の世界はどうなるのだろうか、と観察するために、絶賛を目指すという理由も面白いと思った。それを目指す通り道に虚栄心や自己顕示欲があって良いのだと受け入れることもできる。私はいつもそこで戸惑っていたので、この文を読んで心が軽くなった。 ◆P158 ハッピー刑務所とかハッピー警察とか陸軍ハッピー駐屯地とかハッピー斎場、ハッピー墓場 →たしかにカタカナのハッピーって言葉の明るさがすごいと思った。今度ハッピー洋菓子店に行きたいと思った。 ◆P131 もっというと、心を広く持つ、とか、友愛、とか言っているという人は、そうして心が狭いことをなんとかしなければならない、と心狭く思っているからこそ、そんなことを言うのであり、人間はそもそも心が狭いもの、という事実を心広く受け入れている人間の方がよほど心ご広いのである。そんなことも分からずに、友愛の海、などと言葉を心狭く飾り立てているから、心の広い人々に呑み込まれてしまうのだ。 →人間はそういうものだ、と受け入れられるようになれれば楽だなと思った。 ◆P329,330 もし、余が真の超然者であれば、超然者としての面目、などということは絶対に考えぬはずである。ところが余は先ずそのことを考えた。ということはどういうことか。次のようなことにどうしてもなってしまう。余は超然者ではなかった。〜略。いや、人を怨むのはよそう。結局は余自身の不徳の致すところなのだ。余自身の心の弱さがこの結果をもたらしたのだ。それだけのことだ。だからもう余は認めよう。余は超然者などではなかった。余はただのバカモノであった。 →驕らずその心持ちでいるのは重要だと思った。 ◆P32 「〜もちろんこのクルマはもっと高いんだよね。やっぱ三千万円くらいするんでしょ。」〜。なんでそんなことになるかというと、自分が高級なクルマを買って人に見せびらかして自慢しよう、などという浅ましい心を持っているからで、やはり、実るほど頭を垂るる稲穂かな、謙虚な心を持っていなければ、幸福な一生を送ることはできない。 →自分が幸福に過ごすためにも、上には上がいるというのを忘れないこと。
Posted by