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「大学改革」という病 学問の自由・財政基盤・競争主義から検証する
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「大学改革」という病 学問の自由・財政基盤・競争主義から検証する

山口裕之(著者)

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「大学改革」という病 学問の自由・財政基盤・競争主義から検証する

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 明石書店
発売年月日 2017/07/01
JAN 9784750345468

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商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2020/02/04

ついに「病」認定。我が国を含めた世界の大学の歴史的成り立ちと社会との関わりを解き明かし、大学の使命を再確認する。読み応えあり。

Posted by ブクログ

2018/07/10

大学とは何なのか?どのようにして成立してきたのか?昔はどんなんだったのか?「学問の自由」「大学の自治」とはどういう意味なのか?日本で進行してる「大学改革」とは何なのか?今後どうなるのか?どうすべきなのか?大学関係者、特に国立大関係者なら知りたいこと、知っておくべきことが大変良くま...

大学とは何なのか?どのようにして成立してきたのか?昔はどんなんだったのか?「学問の自由」「大学の自治」とはどういう意味なのか?日本で進行してる「大学改革」とは何なのか?今後どうなるのか?どうすべきなのか?大学関係者、特に国立大関係者なら知りたいこと、知っておくべきことが大変良くまとまっていてとても参考になります。やらされ感満載の現在の上(政府・財界)からの「大学改革」について単に愚痴を言ってすごすのではなく、批判するにしても同調するにしてもこれぐらいの知識を持っておく必要はあると感じました。断片的に見聞きしたり読んだりして知っていた情報も多いのですが、やはり総括され言語化されてまとまっているので頭の中が整理されます。ここで紹介されている事実を自分で調べてまとめ、起きていることの文脈、道筋を明らかにしていく労力は大変だと思う。こういう書籍を読むと、いわゆる文系の知性が重要であることを再認識させられます。「ゆとり教育」の本当の目的について、本書168~169ページに紹介されている、作家・三浦朱門さん(2002年の学習指導要領改訂に教育課程審議会会長として関わる)のインタビュー発言が非常に衝撃的で面白かった。衝撃的だけど非常に正直な発言で、分かりやすい。「できん者はできんままで結構。(中略)戦後五十年、落ちこぼれの底辺を上げることにばかり注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいいんです。(中略)それが「ゆとり教育」の本当の目的。エリート教育とは言いにくい時代だから、回りくどくいっただけの話だ。」。たいていの政策な額面の説明は politically correct な説明なので目的が良く分からないのだが、良し悪しはおいておい、このような本音のところを語ってもらえると理解はできる。本書ではこのような現状のもと、大学はこれからどうあるべきかという著者の案も述べられています。すぐには実現できないかもしれないが、単に大学のみ変えることはできないので、人口減などいろいろと問題を抱える日本社会全体の対応としてゆっくりでも変えていく必要はあるでしょう。こうなるとやはり結局は政治の出番かもしれません。国民全体が主人公の政治という良い意味での。

Posted by ブクログ

2018/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本書は、昨今の大学改革の現状と問題点を皮切りとして、大学の歴史と「学問の自由」という理念の歴史、日本の大学入試システムの社会的位置づけ、職業教育、日本における社会保障制度と税制、競争主義の妥当性といった多様な問題について検討を加えている。そのような本書に通底しているのは、次のような考え方である。 民主主義とは、全ての国民が賢くあらねばならないという無茶苦茶を要求する制度である。その本質は多数決ではない。合理的な根拠に基づいて主張をする人同士の冷静な話し合いによる合意形成である。何が正しいかを判断するためには、様々な問題について、その背景を知り、前提を疑い、合理的な解決を考察し、反対する立場の他人と意見のすり合わせや共有を行うことが必要で、そのためには個々人の「良心」「真の知恵」「専門的な知識」などが必要な場合がある。これらを欠いて多数決を採って決めたら、ひどい結果を招くこともある。日本人の特性である「軽薄へのエネルギー」(司馬遼太郎『歴史と小説』)や衆愚政治にもなり得る。だから、正しい民主主義を実現するために大学というものは存在する、というのだ。 大正デモクラシーの旗手、吉野作造は「デモクラシーは基督教国に起こった」(吉野作造『デモクラシーと基督教』)という指摘に通じるものがある。中世のキリスト教国で誕生した大学(ユニベルシタス)では、三学(国語系科目)四科(数学系科目)を通して、慣例や偏見に惑わされない「リベラル」な考え方、分かり易くコミュニケートする技法「アーツ」を身に着けることに主眼が置かれたからだ。このような点でも、著者の主張は、大学の存在意義の核心を衝いている。 近年の教育改革は、初等中等教育での「個性重視」と高等教育の「競争重視」という相矛盾する方向で進められていることも問題である。そのしわ寄せは大学入試に集中する。このため、ホリスティック入試の必要性を訴える者もいる。その場合の選抜の指標はアドミッションポリシーであろうが、そこには「主体性と協調性がある人物」「変化する現代社会における関心を持つ者」など非常に抽象的な項目が列挙されている。これでは受験生からすれば、大学入学に向けて何をどのように勉強すればよいのか不明瞭だ。 従来の日本の一般入試のように、試験科目を明示し、受験生は大学入学偏差値を参考にしながら、目標に向かって反復学習に励む姿勢を涵養することも重要だろう。アメリカの中等教育以下の成績が振るわない一因には、入学基準の不明瞭さ(学習目標の設定しにくさ)にもあるかもしれない。また、アメリカのホリスティック入試は、国籍差別の批判に晒されずにWASPを優先入学させる制度となっているという研究結果もある。アメリカの制度が優れていると妄信するのは危険である。 日本の入試では、新設される「大学入学希望者学力評価テスト」や「高等学校基礎学力テスト」において、どのように「努力」も評価される「具体的」な学習目標を設定させることができるかどうかが重要になってくるのではないだろうか。

Posted by ブクログ

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