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マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか 星海社新書112
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マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか 星海社新書112

野村泰紀(著者)

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マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか 星海社新書112

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 星海社/講談社
発売年月日 2017/07/26
JAN 9784061386167

マルチバース宇宙論入門

¥880

商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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2021/08/23

野村泰紀(1974年~)氏は、東大理学部卒、東大大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了の物理学者。カリフォルニア大学バークレー校教授、バークレー理論物理学センター長、ローレンス・バークレー国立研究所上席研究員、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究者。専門は素粒子論、宇宙論...

野村泰紀(1974年~)氏は、東大理学部卒、東大大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了の物理学者。カリフォルニア大学バークレー校教授、バークレー理論物理学センター長、ローレンス・バークレー国立研究所上席研究員、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究者。専門は素粒子論、宇宙論。 本書は、最新の宇宙論である「マルチバース宇宙論」の核心部分を紹介したものである。 この最新の描像によれば、我々が全宇宙だと思っていたものは無数にある「宇宙たち」の一つにすぎず、それら多くの宇宙においては素粒子の種類、性質およびそれを支配する法則、さらには空間の次元に至るまで多くのことが我々の宇宙とは異なっており、また、我々の宇宙の命は無限ではなく、通常我々が考えるスケールよりははるかに長いものの、有限の時間で全く別の宇宙に崩壊すると予言されているのだが、それを、以下のような構成、内容で明らかにしていく。 第1章:「宇宙」って何?・・・我々の住む宇宙ができた仕組みと現在の姿。 第2章:よくできすぎた宇宙・・・我々の宇宙を記述する素粒子の標準模型は、生命、星、銀河等を含むあらゆる複雑な構造ができるように、極めて巧妙に作られているように見えるが、これを神のなせる業とせず、科学的に説明することは可能なのか? 第3章:「マルチバース」―無数の異なる宇宙たち・・・前章の疑問を説く最も有力な理論こそ「マルチバース宇宙論」である。この理論は、1998年に観測された宇宙の加速的膨張を10年以上前に予言し、また、自然界の基本理論として最も有望と思われる超弦理論や、一般相対性理論の予言であるインフレーション現象等の自然な帰結である。この理論によれば、マルチバースとは、永久に膨張する時空の中に無限の泡宇宙が生まれ続け、また、その泡宇宙の中にまた別の泡宇宙が生まれ続けるという、無限の入れ子のような構造となっている。尚、我々の宇宙は、いずれ巨大なブラックホールへ崩壊し、最終的に別の泡宇宙に飲み込まれてしまう。 第4章:これは科学?―観測との関係・・・「マルチバース宇宙論」は、我々の宇宙が始まる前(外側)や崩壊した後をも記述する壮大な理論であり、その対象は我々人間が直接には行ったり見たりできない領域にあるため、科学の理論と言えるかという疑問を提示する向きがあるが、理論と(間接的であれ)観測による検証を積み重ねて真理を突き詰めるということにおいて、他の科学と何ら変わることはない。 第5章:さらなる発展―時空の概念を超えて・・・「マルチバース宇宙論」によれば、時空が指数関数的に膨張するため、無限に泡宇宙が生まれ続けることになるが、それは確率の世界に(のみ)存在するのであり、それは「量子力学的多世界(パラレルワールド)」と同じ現象(確率的重ね合わせ)である。我々に比べてはるかに大きなスケールで起こった場合にマルチバースと呼び、小さなスケールで起こった場合に量子力学的多世界と呼ぶに過ぎない。 私は文系出身の会社員で、宇宙論や物理学については、これまで一般向けの新書等を何冊か読んできた程度であり、詳細な説明には理解できない部分も多々あったが、著者のわかり易く(しかし、雑にならないように)書こうとする姿勢には好感が持てたし、一般向けの新書として伝えようとした概要は掴めたような気がする。(理解し難い部分は多少飛ばしても論旨は追える) 最新の宇宙論に触れ、知的好奇心を刺激される一冊である。 (2021年8月了)

Posted by ブクログ

2019/03/02

 ネットで宇宙に関する動画を見ていると、ちょいちょい出てくるのが多元宇宙論という言葉。SF等でもちょいちょい出てくる概念で、今いる宇宙とは他にもたくさんの宇宙があるという仮説だと理解している。ただ、素人目には、実証可能性がなかったら仮説どころかただの想像に過ぎないんじゃ、みたいな...

 ネットで宇宙に関する動画を見ていると、ちょいちょい出てくるのが多元宇宙論という言葉。SF等でもちょいちょい出てくる概念で、今いる宇宙とは他にもたくさんの宇宙があるという仮説だと理解している。ただ、素人目には、実証可能性がなかったら仮説どころかただの想像に過ぎないんじゃ、みたいな考えもしてしまう。  本書は、マルチバースという概念が実際に現在観測されている説明し難い現象を説明し得る理論であり、それを実証する方法も無いわけではないことを説明する。  あとがきに「本当に興味のある人はゆっくり読んでもらえればその内容が分かるように書いたつもりである」とあるように、ちょっと知的好奇心を満たしたくて新書買ってみました、という姿勢で読むとあまりにも難しく、結句流し読みしてしまった。  でも、分かるところは面白かったし、荒唐無稽な戯言でなく、観測に基づいてるきちんとした理論で実証も可能なんだよということが分かった(気がした)だけでも良かったなとは思う。Newtonとかブルーバックスでも本があるそうなので、マイナーな新書買うよりは寄らば大樹の陰だっただろうか。 まとめ ①宇宙はちっちゃい状態からインフレーションを起こしビッグバンが起きて今の状態になった。でも、素粒子の構造とかよく見ると、まるで神が創造かのようによくできすぎている。 ②でも、それは地球が宇宙の中心かと思ったらそうじゃなくて数えきれないほどある星の一つに過ぎなかったみたいに、今いる宇宙も数ある宇宙の中の一つなのかも、という疑問が浮かぶ。 ③で、宇宙の加速度的膨張とか真空のエネルギーとかそういう従来の理論で説明できないものを説明する方法として、マルチバースという概念がある。別に、宇宙は一つじゃないかもねという妄想ではなく、観測された事実を理論的に説明するツールとして存在する概念だってことを作者は強調する。 ④そんなもんどうやって観測するんだよという疑念は浮かぶが、「負の曲率」があるかを観測する、他の宇宙と衝突した名残を見つける、などの観測方法を提示する。 ⑤波動関数が崩壊せず量子のナントカを説明する方法としての多世界解釈とマルチバース諭は一緒なんじゃないか云々(よくわからなかった)。

Posted by ブクログ

2018/05/07

10次元もしくは11次元の極小中空弦を仮定する超弦理論に基づけば、超微視的量子力学的世界から超巨視的世界まで統一的に記述でき、その世界には構造の全く異なる超多数の宇宙が併存するというマルチバース理論が極めてわかりやすく解説されている。 文章も平易かつ簡潔で良いが、図表が何よりわ...

10次元もしくは11次元の極小中空弦を仮定する超弦理論に基づけば、超微視的量子力学的世界から超巨視的世界まで統一的に記述でき、その世界には構造の全く異なる超多数の宇宙が併存するというマルチバース理論が極めてわかりやすく解説されている。 文章も平易かつ簡潔で良いが、図表が何よりわかりやすい。 結局この世は量子力学的世界だった。

Posted by ブクログ

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