アンティーク・コイン&実物資産で手堅く運用する

田中徹郎【著】

• 販売会社／発売会社: クロスメディアマーケティング/インプレス
• 発売年月日: 2016/04/21
• JAN: 9784844374763

商品レビュー

2019/09/21

アンティーク・コイン、宝石、不動産という3種類の実物による資産運用の勧め。
かつて切手や古銭を集めてた時のコレクター魂も相まって、数が増えないアンティーク・コインに興味を持った。
「アンティークコイン　マニアックス」という本と併せて読むとより一層、アンティーク・コインへの興味が高まると思います。

2017/02/05

フィナンシャルプランナーの著者が、アンティーク・コインやカラーストーン(宝石)、不動産等の実物資産によって、資産防衛、資産継承を勧める一冊。

本書は、上記のアンティーク・コイン、カラーストーン、不動産の３つの分野の投資について紹介していて、株や債権、FXや投資信託のような紙の資産ではなく、実物資産を所有することを勧めている。

アンティーク・コインについての良さは、もともと実物資産としてある金や銀よりも、アンティーク・コインとなることで、美術的な価値だけでなく、今後どう頑張っても過去に戻って発行することもできないことから、希少性は増す一方であること。また、コレクターが一旦所有してしまうと、なかなか市場に出回らないことも、希少性に拍車をかけている。

コインによっては、発行枚数や時代によって、人気も価値も全く変わり、発行国によっては偽物が多く出回っている国もある。
購入する場合は、鑑定機関の鑑定済みのパッケージされたものを選ぶか、購入先を信用に基づいて厳選し、コイン商の証明書付きのものを選ぶこと。また、数万～数十万円で買えるものより、数百万～数千万円のコインの方が、期待される値上がり幅が大きいため、何枚も所有するよりも、高額なコインを一枚から数枚所有することを勧めている。

本書は、資産運用や投資といった観点というより、リスクヘッジや子や孫に資産を引き継ぐ資産継承といった面を意識してあるように感じた。

カラーストーンについても、ほぼ同じような内容ではあるけど、アンティーク・コインに比べ、今後新たな鉱山の開拓等を考えると、希少性が長く保たれるという保証はなく、見極める目もコイン異常に難しく感じた。

不動産投資については、一棟ものより、タワーマンションより、都内23区内のワンルームマンションを何戸か所有するといった手法が紹介されていた。

いずれにしても、現金や預金だけに頼った資産防衛には限界があるうえに、予測できない情勢の中、日本は史上類を見ない大胆な金融緩和政策を行っている。所有する資産をバランス良く分散することでリスクヘッジを行い、何かのきっかけで価値が暴落してしまう紙の資産よりも、実物として存在する、アンティーク・コイン等の実物資産の所有を考えたほうが良さそうだ。