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中国ナショナリズム 民族と愛国の近現代史 中公新書2437
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2017/06/20 |
JAN | 9784121024374 |
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中国ナショナリズム
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商品レビュー
4.3
8件のお客様レビュー
世界の中心と自認していた中国が、近代化という名の西洋化を如何に受容し、その産物たる「国民国家」という形に自らを当てはめていったのか、その苦難の歴史こそが中国の屈辱の近代史であり、また、矛盾が解決されていないことが、現在に繋がる諸問題の根源と気づく。 中国は多元的な社会であるという...
世界の中心と自認していた中国が、近代化という名の西洋化を如何に受容し、その産物たる「国民国家」という形に自らを当てはめていったのか、その苦難の歴史こそが中国の屈辱の近代史であり、また、矛盾が解決されていないことが、現在に繋がる諸問題の根源と気づく。 中国は多元的な社会であるという観点も重要であるが、一方で清末期や20世紀初頭で既に、民間レベルで反帝国主義の大きなうねりが生じていた事実も軽視すべきではない。中国の長い歴史で近代以降が確かに大きなインパクトを残したことは事実であると思う。中国社会の多様さと、一方でナショナリズムを刺激した際に大きなうねりが生じる現象が如何に整合取れるのか、本書を読んで中国という国、社会の複雑さに一層整理が難しいと思うようになった。 (皇帝を中心に円錐状に、徳の及ぶ範囲で広がっていく)中華思想と強烈なナショナリズムは本来両立するものではないと思う。しかしながらこの矛盾した怒れる大国を作り出したのは、西洋であり、日本であったということは肝に銘じておくべき。 そしてこの近代以降の命題を「共産主義」という旗で民衆を導き克服しようとした共産党は、追う立場であったからこそ、矛盾を覆い隠せる面があったと思われる。名実ともに大国となった中国は、その指導政党たる共産党は、今後いかなる大義をもって民衆を導くのか。江沢民時に、共産主義、社会主義の旗を実質的に下ろした共産党が指導政党である必要性、正当性は何なのか?ナショナリズムを煽るだけでは、その統治を正当化できないステージに達しつつあるのではないか。「中国の夢」を殊更強調し続ける習近平政権はその矛盾の現れなのかもしれない。 本としては、1945年以降の部分は相当駆け足で極めて簡易に纏めてしまっており、中国を見る整理の視座を与えてくれると言うには物足りなさが残る。
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※このレビューにはネタバレを含みます
読んだ動機 昨今の中国の強国化、権威主義、監視社会がなぜ中国で受け入れられているのか(強国であるのに、なぜ知識人層は反旗を翻さないのか、翻せないのか) そして、社会主義を謳うが実態はそうではないので、何者であるのかを知りたい。 歴史過程と背景 新時代の複雑な統治制度(地方あるいは民族によって統治方法を変えていた。また、国境の概念を持たず、他の民族を同じ国に入れるかどうかで、範図は広くも狭くもなり得た。そこには伝統的な朝貢・冊封体制が背景にある。) 帝国主義時代、欧米より国民国家の概念を輸入、列強に対抗するためには(侵略させないためには)、列強の戦術、国家形成の必要に迫られた。 その中で民族という概念が輸入された。 おおよそ5つの民族に分けられた中で、漢民族が大多数を占める。 清朝は満州族。 以上を前提に、列強各国に凌辱されていく国土を意識する中で、怨嗟から強く民族意識が高まっていく。 アヘン戦争、日清戦争、北京議定書、二十一ヵ条要求、日中戦争など… 指導者たちは、民族意識の高まりという世論を利用する手法をとることで(義和団事件、日中戦争、プロレタリア革命など)、民族意識の高まりは政府公認であり、世の中の流れであり、根深く強いものとなる。 戦後、それぞれの民族意識が高まる中で、それぞれの民族による独立の機運も高くなっていく。 漢民族は、元は清という一つの国で多民族国家だったと主張する。ここには漢民族以外の者(満州族)に漢民族が支配されていた清の統治から漢民族が取って代わる、つまり満州族も他の民族も含めて漢民族が主導する統治体系を作るという希望の現れでもある。 一方で当然に、清の統治機構は朝貢冊封体制の流れの中で、清に自分たちの国の統治を認めてもらうものであり、それぞれの民族は清ではない、との主張もある。 ここに現代まで解決できない領土問題・少数民族排斥問題の根がある。 また、やはり民族意識の高まりの世論から、それをより推進する共産党が政治闘争でも戦力的にも勝利を収めていく。世が安定しだすと監視社会が浮き彫りになる。権力集中は急進的な強国化には都合の良いシステムであるのか。
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岩波新書のシリース中国近現代史全5巻を5章にコンパクトに再構成して1冊にまとめたような感じで、多少ナショナリズムに軸足を置いて叙述はしているものの、そもそも肝心の「ナショナリズムとは何か」を定義するのが困難なので、そこを回避しているため、著者独自の視点で切り込んでいるわけでもなく...
岩波新書のシリース中国近現代史全5巻を5章にコンパクトに再構成して1冊にまとめたような感じで、多少ナショナリズムに軸足を置いて叙述はしているものの、そもそも肝心の「ナショナリズムとは何か」を定義するのが困難なので、そこを回避しているため、著者独自の視点で切り込んでいるわけでもなく、良くも悪くも教科書的で通史的内容になっている。岩波5冊を読むのが面倒だが、中国近現代史を概観したい人にはよい本だと思う。
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