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年末の一日・浅草公園 他十七篇 岩波文庫
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年末の一日・浅草公園 他十七篇 岩波文庫

芥川龍之介(著者)

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年末の一日・浅草公園 他十七篇 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2017/06/17
JAN 9784003600290

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商品レビュー

3.8

5件のお客様レビュー

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2022/07/08

 1921(大正10)年から1927(昭和2)年、芥川後期から晩年の作品を集めた短編集。  芥川は長編に向いていなかったのか、いちど長編小説に着手しながら挫折したらしい。短編と言ってもかなり短いものが多いし、理知的に構成し、皮肉などを効かせちょっとしゃれた感じで簡潔にまとめ上げる...

 1921(大正10)年から1927(昭和2)年、芥川後期から晩年の作品を集めた短編集。  芥川は長編に向いていなかったのか、いちど長編小説に着手しながら挫折したらしい。短編と言ってもかなり短いものが多いし、理知的に構成し、皮肉などを効かせちょっとしゃれた感じで簡潔にまとめ上げるスタイルだ。その分濃縮されているとも言えるが、登場人物が躍動して自己生成的に出来事が連鎖する、ということは一切起きない。  この細身の文学は、常に芸術性を感じさせるが、やはり深く切実なものを印象づけるのは最晩年の『歯車』などだろう。芥川のそうした作品も読み返しておきたくなってきた。

Posted by ブクログ

2021/08/07

★4 「妙な話」「母」「仙人」「一夕話」「保吉の手帳から」「お時儀」「あばばばば」「貝殻」「浅草公園」 保吉シリーズが特に好きかも(竜之介さんの姿が垣間見える)

Posted by ブクログ

2019/06/28

中期以降の芥川龍之介には、家庭のありようについて あるいは父としてのありようについて思索するような作品も目立った 「妙な話」 赤帽の男にいつも見張られているような気がして 留守の夫を裏切ることができない妻の話 「母」 幼い我が子を失った女が、隣家の子供も同じ病で死んだと聞き ...

中期以降の芥川龍之介には、家庭のありようについて あるいは父としてのありようについて思索するような作品も目立った 「妙な話」 赤帽の男にいつも見張られているような気がして 留守の夫を裏切ることができない妻の話 「母」 幼い我が子を失った女が、隣家の子供も同じ病で死んだと聞き 喜びと罪悪感を同時に感じてしまう 「仙人」 一念を貫いて仙人になった百姓 真偽不明の伝説的存在であるが、それは芥川じしんの願望かもしれない 「庭」 滅びゆく旧家の庭で育ちながらも幸福だった そういう少年時代の思い出を胸に秘めて油絵画家になる男 「一夕話」 教養のある男が、囲った芸者に教育を施すのだが それはある意味、女の中身が気にくわないと言ってるようなものだった 「保吉の手帳から」 海軍学校に英語教師として勤める保吉は 軍の権威をかさにきた人々に 時折、皮肉をぶつけてやりこめることもあった 芥川は鎌倉に住んでた頃、実際に海軍で英語教師をしていたのだが まあ腹に一物あったんだろう 芥川の妻は海軍将校の娘である…思い切った作品を書いたものだ 「お時儀」 通勤中、英語でものを考えていた保吉は なぜか大胆な行動にでてしまい、そんな自分に戸惑うのだった 「あばばばば」 保吉が行きつけの雑貨屋で、恥じらってばかりいた若いおかみさんが 子供を産んだとたん、ふてぶてしいカカアになってしまう 「金将軍」 大陸侵攻のさい、小西行長は金応瑞に打ち取られたらしい そんな朝鮮の偽史をタネに、話は日本の歴史教育批判へ飛んでいく 「文反古」 東京の女学校で教育を受け、意識ばかり高くした小娘が 芥川龍之介の「六の宮の姫君」を大批判する それを目にした作者は憤りつつも 彼女の境遇につい自らを重ねてしまう 「雪」 雪に覆われた山脈を見て女の肌を妄想する芥川であった 「詩集」 売れ残った詩集は小さな紙袋に作り替えられて若い林檎を包むのだった 「ピアノ」 大震災の傷跡残る横浜で打ち捨てられたピアノがひとりでに音を鳴らす 「死後」 死んだはずの自分がなぜか生き返ったので 自宅に戻ってみると、妻は何者かとすでに再婚していた、という話 仕事人間芥川の自己嫌悪を描いた悪夢の話である 「年末の一日」 昼まで寝て、飯を食い 編集者との打ち合わせをこなしたあと、漱石の墓参りに向かう 久々に訪れた広い霊園の中で、目当ての墓を見失い 同行の編集者に冷笑された気がする 帰りの坂道では、運搬業者の荷車を後ろから押してやる 一年半後、骨になった芥川も自分の墓に入ってゆく 「悠々荘」 鵠沼の荒れた別荘を前に、所有者の消息をあれこれ想像して 勝手に死んだと決めつける 「貝殻」 15の断章形式にまとめられたショートコント集 愛すべき人間性が非人情な状況で立ちのぼる 「浅草公園」 無声映画を想定したと思われるシナリオ作品 父とはぐれた少年が、不安な気持ちで浅草界隈をさまよい歩く すべての幸せと不幸せが欲望に集約されて沸き立つ街に父は消えた アバンギャルドな絵づくりを強く意識している一方 直後に第一の自殺を試みた芥川の、自己陶酔も微妙に感じられる それ無責任だよなあ 「機関車を見ながら」 人はみな人生のレールを走る機関車にすぎない 客さえ乗せなきゃ転覆しても喜劇だ

Posted by ブクログ

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