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女子と貧困 乗り越え、助け合うために
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | かもがわ出版 |
発売年月日 | 2017/06/15 |
JAN | 9784780309188 |
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女子と貧困
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図書館にて。 最近同内容のドラマだか映画だかが作られたとかでCMを目にした。 前から興味のあった、決して他人ごとではないテーマなので本を探していたところ、この本を見つけたので読んでみた。 冒頭から、筆者のエピソードが切実だ。 働いたことのある女性だったら誰もが、そう絶対に全員経...
図書館にて。 最近同内容のドラマだか映画だかが作られたとかでCMを目にした。 前から興味のあった、決して他人ごとではないテーマなので本を探していたところ、この本を見つけたので読んでみた。 冒頭から、筆者のエピソードが切実だ。 働いたことのある女性だったら誰もが、そう絶対に全員経験したことのある性的な胸糞案件(言葉の選び方よ)からスタートでハートをつかまれる思い。 大なり小なり、絶対にそういうことを経験したことのない人など絶対にいないと断言できる、そんな世界だよここは。 それに悔しいことに、世界の人間は男と女しかいない(どちらにも属さない人も含めて)のに、女性の貧困は主に男性によって作り出されるといっても過言ではない。 女性の現状についても詳しく調べていろいろな面から書かれており、表紙のイラストでもう少しやわらかめのコミックエッセイ的な本かと思ったが、読み応えのある重厚な1冊だった。 取り上げられている方たちの選び方も秀逸だと思う。
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子ども時代虐待を受け、大人になって幸せな自分の家庭を持てたと思ったら原発事故による自主避難者となってしまったシングルマザーの女性、貧困家庭に生まれまた自らの理解されにくい持病により貧困から抜け出せなかった経験からエキタスという組織で活動をする女性、生活保護世帯でも将来のために大学...
子ども時代虐待を受け、大人になって幸せな自分の家庭を持てたと思ったら原発事故による自主避難者となってしまったシングルマザーの女性、貧困家庭に生まれまた自らの理解されにくい持病により貧困から抜け出せなかった経験からエキタスという組織で活動をする女性、生活保護世帯でも将来のために大学に進学して学歴と知識をつけたいと奮闘する女性、キャバ嬢…などなど、およそ八人の貧困に喘ぎながらも声をあげる女性たちに取材・問題を取り上げたルポ。 タイトル通り、主に女性の貧困について取り上げている本書。内容としてはシングルマザー問題、生活保護家庭にかかる制限からくる問題、育児ハラスメント問題、セクハラ問題、違法な給料天引きなどの労働問題…などについて、取材内容と照らし合わせて取り上げている。 どの問題も重要で感想を述べるのが難しいところだが、個人的にはキャバ嬢の労働・収入の実態に一番驚いた。本書は2017年発行のもの、つまりコロナ禍前の取材に基づくものであるが、店から取られる「罰金」(かなり不当なものなので気になる方は本書を読まれたし)などのせいで、酷いケースだと時給65円になるなどもあり、逆に歌舞伎町で年収一千万を超えている女性は2人ほどしかおらず、月収20万を超えていれば稼げてる方らしい(発行当時)。 これではハイリスク・ローリターンではないか…水商売はセーフティネットと論じられることもあるが、全然セーフティネットとは呼べない状態ではないか…と思った。 また、今の賃金などを考えれば分かることなのに、正社員として働いていても生活保護を受けざるを得ないほど困窮する世帯があることに衝撃を受けた。 自分の理解の至らなさも思い知らされた。 「最低賃金をあげてほしい」「税金を減らしてほしい」 こういった声に、冷静に否定できてしまうのは、そんなの今のこの国に期待できないし無理なんだから声上げるのやめたらいいのにと思えてしまうのは、自己責任だと思えてしまうのは、なんだかんだ「健康で文化的な最低限度の生活」すら送れない逼迫した日常を経験したことがないからでは…とも思ってしまった。 もちろん、政策などに対する考えについては千差万別なので、全てそうとは言わないし思ってもいないが。 この本の著者本人も、キャバ嬢として働き労働問題に直面し、晴れてライターになれたと思えばセクハラされるなどの被害を受けた経験のある方とのこと。 本書で取り上げられている問題については、確かに女性の方が多く晒されているが、男性にも同じことが言えると思った。 なので「女子と貧困」というタイトルだから自分には関係ないと思わず、男性などにもぜひ一読してほしい。 これは、社会全体の問題だ。 男女問わず、貧困に立ち向かうにはまず法などについての知識、そして労働者同士の繋がりが大事だと示されている。 残念ながら(?)、困難に立ち向かわざるをえない人ほど、他の人よりも知識を多く持っている必要があるのだ。 本書には労働組合についても様々な例とともに書かれているので、労働組合に入ったらどうなるの?どんないいことがあるの?ということをちょっと知りたい人にもいいかも。 以下目次 まえがき 1:「自分が適当に育てられたから、自分の子どもはちゃんと育てたかった」ー原発事故による自主避難者の加緒里さん。子ども時代の貧困と、事故後の困難 2:「不幸比べも我慢大会も、もういい加減、終わりにしませんか」ー最低賃金1500円を求めるAEQUITAS(エキタス)・藤川里恵さん 3:「生活保護世帯でも学びたい」ー大学進学を巡るミカさんの闘い 4:キャバ嬢たちによる労働組合ーキャバクラユニオンの7年間の闘い 5:「育児ハラスメント」で降格に次ぐ降格ー正社員で働きながらも生活保護を受けざるを得ないシングルマザー・冴子さん 6:「昭和時代のオジサンの意識改革を」ー「育休第1号」となり、退職後、会社を提訴した由紀江さん 7:「必要なときに、『助けて』と言える人が強い人」ーこの国のシングルマザーたちと歩み続ける赤石千衣子さん 8:夫のギャンブル、借金、自己破産を経て離婚ー2人の子どもを育てる由貴子さんの願い あとがき
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シングルマザーや貧困家庭に生まれた女性たちが必死に生きる姿と社会問題についてのルポルタージュ集。 この本に関しては感想を書くのが非常に難しい。 なぜなら、感想の抱き方がそれぞれの所得や環境によって大きく異なってくると思うからだ。 どうしても貧困家庭に生まれた女性がそこからの脱...
シングルマザーや貧困家庭に生まれた女性たちが必死に生きる姿と社会問題についてのルポルタージュ集。 この本に関しては感想を書くのが非常に難しい。 なぜなら、感想の抱き方がそれぞれの所得や環境によって大きく異なってくると思うからだ。 どうしても貧困家庭に生まれた女性がそこからの脱却をするには、真っ当な学歴で勝負するのは中々現代でも難しいように感じる。 それは性差や格差ではなく、どうしても環境が人をつくると私は思うからである。 ただ今言えるのは、知識をつけること。 与えられた情報ではなく、自ら情報を取りに行くこと。 補助金や制度は聞いたら教えてくれるけれど、あちらからは寄ってきてはくれない。 知らないと得ることはできないのだ。 国や社会制度の問題は多々ある。 改善されなければならない。 それは当然で、日本の中にも様々な人生や環境があることを教えてくれる一冊。
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