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静寂 ある殺人者の記録
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2017/06/13 |
JAN | 9784488010690 |
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静寂
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トーマスラープ 「静寂」 副題「ある殺人者の記録」とあるが、殺人者の告白や事件解決の物語ではない。殺人者を否定は していないことに 違和感はあるが、宗教的倫理感と切り離して 死を取り上げている。 殺人犯 カールが「死とは何なのか」を 確信していく心理過程を経て、生への希望を描...
トーマスラープ 「静寂」 副題「ある殺人者の記録」とあるが、殺人者の告白や事件解決の物語ではない。殺人者を否定は していないことに 違和感はあるが、宗教的倫理感と切り離して 死を取り上げている。 殺人犯 カールが「死とは何なのか」を 確信していく心理過程を経て、生への希望を描いている。タイトル「静寂」の意味は、母胎であり、愛の象徴であり、親から子へ、生を贈る場所 と捉えた。 最初読んだ時、誤訳かと勘違いしたが、エピグラフと序文の意味は 最後の章でスッキリする。2部 の「死とは何なのか」の内省は かなり面白かった。 カールにとっての静寂の場所 *暗闇や水の中〜何の不自由もない我が家 *地下室〜カールが選んだ避難場所 *修道院=死が具象化する場所→死を裁く場所ではない、救済の道、神への道→カールにとっての我が家 1部 確信「言葉は一度でも口にしてしまえば、もう取り返しがつかない。願いも、呪いも、祈りも」 2部 愛「ある者の成功が自分の行動でなく、他者の行動に依存する決定的局面をゲームと呼ぶ」 3部 希望「逃走は前進に等しい」 「異常なものも普通になり、規則違反が規則になり、正常な状態になる。順応するのは人間の人間らしからぬ最大の才能〜生き延びるコツであり、破滅の原因ともなる」 死とは *死とは 新しく始まる日 *死は こっそり一緒に歩いているとも知らず、人間は いつまでも生きていられると思っている *死は奪われることはない。死は 他人の人生と結ばれ、それに固執することから解放してくれる *死は生からの出口というだけでない。人生の道そのもの *殺人者=死をもたらす仲介者〜救いとなる不思議な贈り物を手にした使者 *大事なのは生きている者でなく、死んだ者の幸福だ
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やっぱ学校に行くのは重要だな。好きでなくても仲間って必要だ。耳がとても良い少年が地下で1人で成長。近所の車椅子の老人が教えに来るが、温室のような環境で育ってしまった。人間関係で行き詰まりを見せると、すぐに生命を終わらす。しかも善意と思って。悩まない。考えない。本来子供が学校で教え...
やっぱ学校に行くのは重要だな。好きでなくても仲間って必要だ。耳がとても良い少年が地下で1人で成長。近所の車椅子の老人が教えに来るが、温室のような環境で育ってしまった。人間関係で行き詰まりを見せると、すぐに生命を終わらす。しかも善意と思って。悩まない。考えない。本来子供が学校で教えらたり、衝突したり、その度に色々苦悶することを彼はできなかった。やはり両親がダメだったと思う。おかんも子供産んだだけじゃダメで、育てないと。非常に読みやすく映画や曲のような感じがしたが、やはり作者は作曲家でミュージシャンだった。
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一気に読んでしまったけれど余韻は今だ続き、 ドイツの片田舎、主人公カールが佇む丘・沼・森が目の前に広がる。 カールにとって静寂は魂の救済であり解放であり、 殺すという行いに何も躊躇はなく、 宗教の中にも慈愛と暴力の2面があることに疑問を持ちつつも、 安寧は静寂の中にあると。 自ら...
一気に読んでしまったけれど余韻は今だ続き、 ドイツの片田舎、主人公カールが佇む丘・沼・森が目の前に広がる。 カールにとって静寂は魂の救済であり解放であり、 殺すという行いに何も躊躇はなく、 宗教の中にも慈愛と暴力の2面があることに疑問を持ちつつも、 安寧は静寂の中にあると。 自らの魂の救済は生まれくる赤子によって持たされる。 何にであれ、殺人者の思いに同調することはできないが、 この物語は愛に溢れていると感じる。 誰しもが望むであろう愛に溢れている。
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