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日本人のための平和論
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日本人のための平和論

ヨハン・ガルトゥング(著者), 御立英史(訳者)

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日本人のための平和論

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ダイヤモンド社
発売年月日 2017/06/01
JAN 9784478100813

日本人のための平和論

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商品レビュー

3.6

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2024/08/10

もっと理想論的な内容かと思っていたが、思っていたよりも現実的な話だった。個人的な意見は著者と完全には一致しないのだが、思考法としては至極納得がいった。また、ノルウェーから見た日本、ノルウェー人から見た東北アジアという、客観的な視点は非常に参考になった(細君が日本人らしいので、完全...

もっと理想論的な内容かと思っていたが、思っていたよりも現実的な話だった。個人的な意見は著者と完全には一致しないのだが、思考法としては至極納得がいった。また、ノルウェーから見た日本、ノルウェー人から見た東北アジアという、客観的な視点は非常に参考になった(細君が日本人らしいので、完全には無関係ではないのだろうが)。ただ、翻訳をどこまで信用していいのか不安な部分も…(キリスト教に於ける文脈で、恐らくpassionとされている箇所が「情熱」と訳されていた…通例では「受難」)。

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2024/06/11

大学で国際関係論を修めた妻が激賞するので、試しに読み始めたら...タイトルから受ける先入観から遥かに懸け離れた平易で読み易い文章と、読者の僕自身の認識・考えとは大きく異なる認識や主張も少なくない内容が、どれも思いのほかすんなりと腹落ちし、否定や抵抗を感じる前に先ず「ワカル」「理解...

大学で国際関係論を修めた妻が激賞するので、試しに読み始めたら...タイトルから受ける先入観から遥かに懸け離れた平易で読み易い文章と、読者の僕自身の認識・考えとは大きく異なる認識や主張も少なくない内容が、どれも思いのほかすんなりと腹落ちし、否定や抵抗を感じる前に先ず「ワカル」「理解できる」気分にさせてくれる点がスバラシイと思った。 刊行から既に丸7年が経つが、今もなお日本が直面し解決が進まない数々の問題;日中関係、沖縄問題、日米安保、改憲問題、北朝鮮問題、広がる格差問題、等々、の全てに関し、観念的に過ぎることなく「なるほど、そう来たか」と思わせるに足る説得力を持つ代替案を示していることに感服する。その点、今なお私淑する?かつての大ボス、K.O.氏を髣髴とさせる。気鋭の若手思想家・斎藤幸平氏とも相通ずる視座、姿勢を持つようにも感じた。斎藤氏が、この著者の意を汲む後継者として今後もより一層活躍を続けることを、勝手に期待したい。

Posted by ブクログ

2023/07/19

「平和学の父」と呼ばれるノルウェー出身のヨハン・ガルトゥングの著作。 平和の大切さを訴える抽象的なものではなく、日本がより平和主導の国になるための具体的な方途が提示されている。 例えば。 日本の外交をさらに良くする4つの提案。 ①領土の共同所有 ②東北アジア共同体 ③専守防衛 ④...

「平和学の父」と呼ばれるノルウェー出身のヨハン・ガルトゥングの著作。 平和の大切さを訴える抽象的なものではなく、日本がより平和主導の国になるための具体的な方途が提示されている。 例えば。 日本の外交をさらに良くする4つの提案。 ①領土の共同所有 ②東北アジア共同体 ③専守防衛 ④対米従属からの決別 特に①と④をガルトゥングは強調する。 ①「私たちは、尖閣(その他、北方領土等に言い換えても同じ)を日本と中国のあいだの緊張の原因とするのではなく、平和を生み出す地にしなくてはならない。島の領有権をめぐる対立を、平和のために両国が協力する拠点となるように、天が与えてくれた贈り物と考えるべきなのである」(P.61) ④「今日の日本を見ると、いまや創造力も勇気も見る影はなく、ワシントンから聞こえてくる主人の声に従うという態度が蔓延している。国の独立と外交政策における創造力は足並みを揃えて進む。それこそが、日本が米国から独立しなくてはならない理由である。もし日本が米国の束縛から自らを解き放つことができれば、持てる創造力と勇気を――こんどは戦争のためではなく平和構築のために――解き放つことができる。そうすれば、対等な立場で米国と良好は関係を結ぶことができ、平和実現のために独自の外交を展開することもできる」(P.211) アメリカから日本が離れることができたとき、日本の外交は創造的に勇気あるものになっていく。先生の第二の七つの鐘「東洋と世界の平和の基盤を築く」に近づいていく。 今、アメリカの世界における影響力は、昔よりは小さくなっている。日米の関係性を今一度、見つめ直す時が来ているのではないか。 平和は到達点ではなく「プロセス」と。不断の変化によって、最善策を生み出し、平和を構築していきたい。 〈引用〉 ■平和も戦争も人の心の中に (1989年、「暴力に関するセビリア生命」の最後の一文) 戦争が人間の心の中で起こるように、平和もまた人間の心の中で起こる。戦争を生み出した人間は、平和を生み出すこともできる。戦争も平和も責任は私たち一人ひとりにある(P.169) ■沈黙や嘲笑を恐れない (新しいビジョンが受け入れられる「ショーペンハウアーの4段階」を通して) 何かを実現したければ、まずビジョンを提示しなくてはならない。そのビジョンは、沈黙や嘲笑によって迎えられることで、実現のための順番待ちリストに書き込まれる。紛争調停人である私の仕事は、そんな新しいビジョンを提示することだ。あなたにも勇気をもって自分自身のビジョンを提示してほしい。(P.213)

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