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ちいさな国で
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ちいさな国で

ガエル・ファイユ(著者), 加藤かおり(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2017/06/09
JAN 9784152096913

ちいさな国で

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商品レビュー

3.8

16件のお客様レビュー

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2026/02/01

ブルンジは10年以上前にはなるが1週間ほど行った。ルワンダも2回ほど。 ルワンダの内戦は様々な立場からの記録を読む事ができる。ブルンジについては、ルワンダから派生する形での記録しか知らず、そしてその量も少なく、知らない事が多かった。 この本を読み、それに気付いた。 今、読み...

ブルンジは10年以上前にはなるが1週間ほど行った。ルワンダも2回ほど。 ルワンダの内戦は様々な立場からの記録を読む事ができる。ブルンジについては、ルワンダから派生する形での記録しか知らず、そしてその量も少なく、知らない事が多かった。 この本を読み、それに気付いた。 今、読み終えた直後、この心に蠢くこの思いを文章にまとめるのが難しい。断片的に、様々な場面、情景、私と登場人物の心の動きが目の前に現れる。 中に出てくる。ルワンダ大虐殺を目にしてブルンジに帰ってきた母親が話し出すところ。言葉にする苦痛、更なる内的な嬲られ。妹がブルンジの話をしないこと。 時空間的に離れてる私が、言葉にならないということの無神経さ。

Posted by ブクログ

2025/09/30

巻頭に付属されたアフリカ大陸の地図。 こうしてまじまじと眺めていると、聞き覚えのある国名でも位置関係を知らなかったり、中には聞いたことのない国名もあったりするから驚きだ。作品の舞台であるブルンジ共和国も、聞いたことのない国名の一つだった。 解説にも記されているが、ブルンジは19...

巻頭に付属されたアフリカ大陸の地図。 こうしてまじまじと眺めていると、聞き覚えのある国名でも位置関係を知らなかったり、中には聞いたことのない国名もあったりするから驚きだ。作品の舞台であるブルンジ共和国も、聞いたことのない国名の一つだった。 解説にも記されているが、ブルンジは1994年に大虐殺のあったルワンダの隣国にあり、大虐殺とも無関係ではない。またブルンジ国内でも、1993年の大統領暗殺を発端に内戦が勃発した。 本書は、10〜12歳という多感な時期に内戦を経験したガブリエル(以下、ギャビー)の目線で語られる。 ギャビーは、フランス人の父親とルワンダ難民の母親、妹の4人で暮らすブルンジ人の少年。運転手や料理人を雇い、誕生日には近所を巻き込んだ盛大なパーティーを開くなど、比較的裕福な生活を送っていた。 しかし両親の不仲から内戦の勃発、ルワンダ大虐殺…と次々に影響を受けた彼の日常、そして周囲との関係は、日を追うごとに崩れていく… 「ぼくはもう、どこにも住んではいない。住むというのは、ある場所の地勢に、環境がつくり出す窪みに、まるごとすっぽり収まることだ」(P 10) 「あのころ、ぼくは心の奥底で信じていた。人生は結局、うまい具合に収まるものだと」(P 126) 内戦によって生き地獄と化した市街地や、「凄惨」という言葉では済ませられないルワンダのジェノサイド…それらの描写だけでも充分打ちのめされたが、巧みな風景や心理描写・テンポの良いストーリーの進行具合に、もはや私はひれ伏すしかなかった…! 安穏とした装丁とは裏腹な、腹にズドンと来るような締め方でもあった。(仲間たちと近所の庭になったマンゴーをくすねたり、飛び込み台付きのプールではしゃいだり、フランス人少女と甘酸っぱい文通を交わしたりと、前半は確かに安穏としていた) 就寝前に読み終えたんだけど、寝床で色々反芻しちゃったよ。 あと、プロフィールから著者の半自伝的小説かと思い込んでいたが、どうやら共通項はそこまで多くないらしい。 けど実際は、どの辺りまでが彼(著者)の視界に映っていたのだろう…?そう考えるだけで、悪寒が走る。 同じ国内に住むフツ族とツチ族の衝突。どちらかが手を出したら、どちらかがくたばるまで復讐を繰り返す。 不謹慎だが、ギャビーが狂気を孕んだ世界で正気を保っていられたことに、ひたすら感心していた。(暴力に支配されていく仲間たちと距離を置けたことにも) いくらお隣さんから本を借りてその世界に逃げ込めても、あれだけの目に遭ってしまえば、絶対に立ち直れないと思う。 でもそれは、彼の幸せな子供時代と引き換えに得たものであると、終盤の終盤になって気づかされた。 ギャビーの父親はそれを恐れて、政治の話題に触れるのを禁じていたのだろう。決して、ギャビー自身がたくましかったからではないのだ。 それでもなぜ最後に彼は、変わり果てた故郷を訪問したのか。 どれだけ荒らされても、故郷には彼の幸せな子供時代も残されている。妹と違って、簡単には切り離せなかったのだろう。 わずかでも希望がある限り、再び国が、人々が、歩き始めることを切に願っているような締め方でもあった。

Posted by ブクログ

2025/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

恣意的なはずのツチとフツの区別が恐怖と怒り、悲しみによって超えがたい溝となってゆく 主人公はツチの母親を持つが、物語の視点にツチ側への肩入れはない。ツチからフツへの暴力や、白人の傲慢さも描かれる。ルワンダで親族が虐殺されたことに衝撃を受け、正気を失った母親は、理不尽にも娘(主人公の妹)に暴力を振るう。後に息子と再会しても、フランス人との混血である息子を拒絶するかのように、殺されたツチである甥だと認識する。家族を人質に取られた主人公はついに人を殺すが、その時抱くのは特定の集団(ツチ)のアイデンティティではなく普遍的な恐怖と諦念... 主人公が抱き続けた普遍主義は本やベッドの中の塹壕に過ぎず、現実は分断でしかないのだろうか? ここから作者の近作『ジャカランダ』への変容が気にかかる。あのラストは一種の風刺なのだろうか。それとも、悲しみと恐怖を拭い去ることは不可能で、分断に満ちた現実は変わらないのでいっそのこと楽しく受け入れるべきだという諦め? 文体、特に比喩表現が好みだと思ったら作者はセリーヌをよく読んでいたとのこと。

Posted by ブクログ