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平均思考は捨てなさい 出る杭を伸ばす個の科学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2017/05/24 |
JAN | 9784152096906 |
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平均思考は捨てなさい
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商品レビュー
3.9
22件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
平均は数値として計算できるが、平均的な身体のサイズの人はいない。同様に平均的な才能や知性や性格、も存在しない。 平均信奉はテイラー主義が由来。 マイクロソフトはスタッフランキングで失敗した。社員に多様な才能があることを見逃し、ひとつの尺度で測定した。官僚的組織になる。 太って背の低い人と痩せてて背の高い人、どちらを大きい人と呼ぶか。答えられない。 新入生の知能テストは、テスト間での相関はない。学業成績と知能テストも同じ。卒業後の仕事の実績と学業成績にも相関はない。 グーグルは社員の実績に相関がある変数は見つけられなかった。 履歴書不要の採用プログラムで実際にプログラムを教えて採用を決定すると、履歴書があったら採用しない人材が成績が良かった。 性格や特性はコンテクストによる=コンテクストの原理。人間の特性は決まっていない。本質的な性質はない。特定のコンテクストで一定なだけ。 道徳的な行動でさえ、外的状況に左右される。人間のそもそもの特性はない。 マシュマロテストの結果も、事前に大人が嘘をつくか否かによる。自制心は本質的な能力ではない。 採用はコンテクストを細かく分析して、職務経歴書と付き合わせる必要がある。そうすれば隠れた才能を採用できる。 標準化と階層管理=テイラー主義の産物。平均的な使い捨て可能な社員を求める。 コストコはキャリアの決定権を従業員に委ねている。 ウォールマートは離職率は50%を超える。テイラー主義で成長した。 インドのZOHO。発掘されない才能のためにZOHO大学を創設。 モーニングスターは、トマト加工の製造業なのに、管理職がひとりもいない。個人の成長を促す仕組み。ほかの企業で管理職として働いてきた人は、何をしていいかわからない。イノベーションが組織内から起こる。 個性を重視するには、自分の会社ならどうすればいいか。 現在の高等教育もテイラー主義に基づいている。学校の内容と社会の要求はずれているが、平均主義の構造の根深さにある。 卒業証書の代わりに、能力証明書(資格証明書)を発行する。コンピテンシーを判断基準にする。 自己決定型の経路を支援する。 平等の概念も変割る必要がある。従来はアクセスの平等。個人の機会が平均的に最大化することを目指すもの。 平等のフィット=個人に合わせたアクセスを確保する。教科書も1人1人違う。外れ値を考慮する。 アメリカンドリームとはもともとは金持ちや有名人になることを意味しない。個人の潜在能力を発揮できる機会がある社会を意味した。 医療の個別化医療の試みのように、あらゆる社会で平均を相手にすることを拒否するべき。
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最初からびっくり。ちょっとFACTFULLNESを彷彿とさせる。 学問ができたころの考え方は今の価値観で見ると気分が悪いが、いずれはきっと今主流の考えもおかしいとなっていくのだろうと思った。 標準化した工場のパーツとして働けるように、画一化教育が行われているんだというのは陰謀論者...
最初からびっくり。ちょっとFACTFULLNESを彷彿とさせる。 学問ができたころの考え方は今の価値観で見ると気分が悪いが、いずれはきっと今主流の考えもおかしいとなっていくのだろうと思った。 標準化した工場のパーツとして働けるように、画一化教育が行われているんだというのは陰謀論者が言いそうなことにも思えるが、アメリカで一般教育委員会なる組織が本当にそれを押し出していたというのは驚き。
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「〇〇は捨てなさい」的なタイトルはあまり好きじゃないけど、本書はとても気になったので購入してみた。 しょっぱなから出てきた空軍のコックピット問題についての記述は、私の中で大ヒットだった「多様性の科学」でも出てきたやつだったので、かなり期待して読み始めた。 まず、平均というもの...
「〇〇は捨てなさい」的なタイトルはあまり好きじゃないけど、本書はとても気になったので購入してみた。 しょっぱなから出てきた空軍のコックピット問題についての記述は、私の中で大ヒットだった「多様性の科学」でも出てきたやつだったので、かなり期待して読み始めた。 まず、平均というものが社会に出てきて、多用されるようになった歴史から。とても興味深かった。私にとって、「平均」は「平均」であって、「平均」についてそれ以上のこともそれ以下のことも考えたことがなかったので、「平均」が登場したころの「平均が完璧である」という考え方には逆に新鮮さを感じた。平均な人間が問題のない人間であって、そこから外れると劣った人間とみなされるなんて、なんてなんて窮屈な考え! 平均主義の歴史が研究者とその研究に基づいて理論的に説明されるので、少し退屈になってくるけれど、よくよく読むと本当に面白い。こうやって、〇〇主義とか生まれて、いずれは市民にまで浸透して、固定観念ができていくんだな~と思った。 で、少々疲れてきたところにやっと、解決策となる3つの原理 ・バラツキの原理 ・コンテクストの原理 ・迂回路の原理 について語られる。こう理論的に語られると本当にどれもその通りと思うのだけれど、実際まだまだ平均主義は根付いていて、自分だってそうじゃないかと何度も自分に突っ込みを入れた。 実際に平均主義ではなく、これらが取り入れられた社会システムになることで救われる人がどれだけいるか。まだまだ浸透していないからこそ、現在の教育では取りこぼされる才能や個性があって、したくもない仕事をすることになって・・・と本書に同意すればするほど、平均主義やテイラー主義がなくなった社会はユートピアなんじゃないかと思う。 今後このような考え方はもっと浸透していくだろうか。口先だけではなく「個」を重んじる社会になれるだろうか。自分自身の意識から変えていこう。 少し中だるみした読書だったけど、読んで良かったと思う。
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