冬雷

遠田潤子【著】

• 販売会社／発売会社: 東京創元社
• 発売年月日: 2017/04/27
• JAN: 9784488025540

商品レビュー

2024/06/29

読ませるのだが、登場人物達の感情が極端にコロコロかわるし、ほぼ異常者しか出てこないので（まともなのは警察の人間くらいか）現実感が無い。とても現代の物語とは思えない。ファンタジーですな。情念と言われればそこまでだが、うーむ。

2024/02/15

☆3.6

代助は千田家の後継ぎとなるため十一歳で養子になった。
千田家があるのはとても田舎で、そこで行われる神社の大祭に特別な役目があるため、神社の加賀美家と共に重要な家として扱われていた。
代助は後継ぎの役目として鷹の緑丸の世話をし、鷹匠の訓練をし始めた。
神社の加賀美家は大祭で舞を踊る巫女を代々勤めており、今代は母親を早くに亡くした真琴がその役を担っている。
特別な家の二人は周りに遠巻きにされ、同い年の代助と真琴は日頃から一緒に過ごすことが多くなる。
そのうちに自然とお互いに大事な存在となってゆくのだが……

とても重いお話で、いろんなものを耐えて耐えてそれでも顧みられることのない二人がとても可哀想だった。
二つの家にある関係や田舎につきものなしがらみに強く縛られ、羨ましがられることもあるけれど自由なんてない。
諦めることがイコール大人になることな世界で、どれだけ彼らに抵抗できただろうか。
どうか、どうか、この先の彼らの未来が笑顔でいられるものであるように。

2023/12/16

ほぼ1日で読了。

関西地方の港町。
古いしきたりの残る町。

施設から冬雷閣という両家に引き取られ、跡取りとなることとなった代助。
その町の歴史ある神社の娘の真琴。
冬雷閣と神社は豊漁を祈る祭りで重要な役割を担う。

そして、この二つは不思議な縁を持つ。

ページをめくる手が止まらない。
遠田ワールドの名作