砕かれた少女 マグノリアブックス

カリンスローター【著】, 多田桃子【訳】

• 販売会社／発売会社: オークラ出版
• 発売年月日: 2017/04/25
• JAN: 9784775526569

商品レビュー

2025/01/29

トレントシリーズ2作目
1作目と比べるとだいぶシンプルな構成になってる。
トレントと新しい相棒のフェイスの視点を行ったり来たりです。
今作はフェイスが裏主人公ですね。
女性警察官であることの大変さ、マッチョな世界で生き抜くのは本当に大変そう。
大学生のクソガキたちを事情聴取するのに身の危険を感じるほどです。

犯人の2人がトレントとフェイスそれぞれの子供時代にリンクするようになってる。
ディスレクシアとやんちゃな女子
あんがい簡単に導けそうやったのに全然分からず( ˊᵕˋ ;)

タイトルはそのまま被害者女性たちのことですね、そして被害者家族たちがその後一生性被害を受けたことでねじ曲がった人生を歩まされることになる。どれだけ金があっても時間は戻らないラストは助かったことを安直に喜べない苦い終わり。
カリンスローターはこの題材強すぎますね。

2024/09/15

シリーズ第二作。

トレントのことを勝手にリンカーンライムみたいに熱意を込めて犯人を追う強いヒーローと想定してたらしいんだな、自分。ぜんぜん颯爽としてないし立ち回りも上手くないし、服装などじゃなくて信念のある捜査スタイルがあるわけでもなくて、少し驚く。しかもなんでこの人なのかなあ？というアンジーと婚約したり、ヤンママ？的なフェイスを怒らせてばっかだったり。上司のアマンダは喰えないしまあ、どれだけ周りに恵まれてないのかねえ。

犯人対ライム！みたいにワイダニット・フーダニットを真っ直ぐに走り切るのではなく、もたもたと被害者やその周りの人間模様に巻き込まれたりサラリーマン的に理不尽な目に遭ったりと非常にヒューマンではある。

ライムみたいに緻密に証拠を探しまくり、分析して犯人を追い詰めるというよりは、あっちゃこっちゃで人にあたり、またにやや偶然に近いような近道を見つけてはなんとか解決…
とはいえその、面倒なくらい人と関わるそれが割と、面白くて目が離せない。

なんだかんだでこのシリーズ、止められないんだなあ。フェイスとのコンビはどうなるのか、ほんとにアンジーと幸せになるのか、グラント郡のサラとの関係は？
って、次回作に手が伸びる…

2024/06/22

相変わらず女性が虐げられる話。クソみたいな異常者が出てくるのもお約束。しかし、読み始めると止められなくなる。面白うございました。