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人はこうして「食べる」を学ぶ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 原書房 |
発売年月日 | 2017/03/01 |
JAN | 9784562053834 |
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人はこうして「食べる」を学ぶ
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商品レビュー
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食べ物の“好き嫌い”はどのように発現するのか。アンドレ・シモン賞特別賞やフードジャーナリスト・オブ・ザ・イヤーを受賞している著者が、人類の食習慣を探求している一冊。人類の食のシステム全体を見直すべき時期について考えさせられます。装丁デザインのコンセプトも参考になりました。
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この本は、「食べることは学び直せる」ことを教えてくれる本でした。 著者のビー・ウィルソンさんは、イギリスのフードジャーナリストであり、歴史学博士でもあります。 また、3人の子どもを持つ母でもあります。 最新の知見を数多く紹介しながらも、母親目線で自身の過去を振り返りながら語っているので、とても読みやすく面白かったです。 ・好き嫌いは遺伝や持って生まれた性質ではなく、環境による影響が大きい。 ・生後4ヶ月〜7ヶ月の乳児には、新しい味を積極的に受け入れる「味覚の窓」が開く時期がある。 ・味覚に関連する障害の90%以上は、嗅覚の減弱や喪失にかかわっている。 ・胎児は羊水を通じて母親が日常的に摂取する食べ物の風味に接しているため、赤ちゃんはその風味に対して、母乳と同じくらい強い親和性を示す。 ・3歳頃までの幼児には、食べ物の量などの外的要因ではなく、自分の食欲のみで食べる量をコントロールする能力がある。 ・食べることは技術である。わたしたちはそれを学ぶか、学ばないかだ。年齢がいくつであろうと取り組むことができる。 著者はこの本で日本食のことをいいなあと思っており、東京に生まれてさえいたら…とも書いてくれています(日本人として単純に嬉しい、そして日本食を大切にしなければ!と思った)。 また、日本食は一気に転換したのではなく、段階を踏んで変わっていった、など、明治時代からどのような歴史背景のもとに日本食が成り立ってきたのかというところまで教えてくれます。 それからこの本で驚いたのが、参考文献の多さ! 参考文献の記載だけで25ページもあります。 著者の勉強熱心さが伝わってきます。すごい。 邦訳書籍があるのはほんの一部ですが、気になるものはこれから読んでみようと思います。
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人はこうして「食べる」を学ぶ ビー・ウィルソン著 好き嫌い 習慣は変えられる 2017/5/20付日本経済新聞 朝刊 食べることは生きるために必須の行為であるにも関わらず、食と良好な関係を築くことは難しい。世間にはダイエットや健康食の情報があふれているが、なかなか身につけ...
人はこうして「食べる」を学ぶ ビー・ウィルソン著 好き嫌い 習慣は変えられる 2017/5/20付日本経済新聞 朝刊 食べることは生きるために必須の行為であるにも関わらず、食と良好な関係を築くことは難しい。世間にはダイエットや健康食の情報があふれているが、なかなか身につけられない。子供の食育にも頭を悩ませられる。本書は、食の悩みを抱える人たちに明るい指針を与えてくれる一冊だ。 意外なことに、研究者たちの間で「食習慣は学習の結果」という基本部分は共有しているという。食に関する遺伝子は存在するが、遺伝よりも環境が食習慣を形作るのに影響するとのことだ。例えば、特定の苦味の感じやすさには遺伝子が関わっているが、この遺伝子によって子供も大人も好き嫌いに差が出るわけではない。 なぜだろうか。一つには「単純接触効果」が関係する。よく知っていることが好意のきっかけになる効果だ。食べる経験が多いほど、その食物を好きになる傾向がある。つまり、学習の結果のほうが、遺伝よりも食習慣に影響しやすい。 食に関する数々の思い込みにも気づかされる。肉料理を男性に、サラダや甘い物を女性に結びつけるジェンダーによる固定観念は、英国だけでなく、フランス、そして日本でも認められる。性別に応じた食事を求める社会的プレッシャーは、個人の嗜好にも影響を及ぼすという研究結果もある。背景には、女性に対する痩せた体形へのプレッシャーがあり、これは摂食障害などの問題にも通じる。 日本は、先進国の中でも肥満率が極めて低く、野菜や魚中心の理想的な食生活をする国として挙げられている。思わず、ここに登場する健康的な良い食習慣を持っているだろうか、と反省してしまうが、心配することはない。日本が今の食生活をするようになったのは第2次大戦後であり、それまで段階的に変化していったという。日本が健康的な食習慣を身につけることができたように、個人の食習慣も変えることができる。 食習慣は学ぶことで変えられる、というのが本書に流れるメッセージだ。子供の食育だけでなく、大人にも役立つであろう。この考え方は摂食障害治療の現場でも使われており、一定の効果を上げている。多彩な話題を通じて示されるヒントは、食との関係をより親密にしてくれるはずだ。 原題=FIRST BITE (堤理華訳、原書房・2800円) ▼著者は英国のフードジャーナリスト、歴史学博士。著書に『キッチンの歴史』など。 《評》サイエンスライター 内田 麻理香
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