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グローバル・ジャーナリズム 国際スクープの舞台裏 岩波新書1653
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2017/03/01 |
JAN | 9784004316534 |
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グローバル・ジャーナリズム
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商品レビュー
4.4
5件のお客様レビュー
企業や政治家が絡む事件の報道は、大手メディアは時として追及が甘くなるケースがあります。そこには監督官庁への忖度であったり、広告主への配慮であったり様々な”しがらみ”が存在します。そのような制限とは無関係に報道できるのがフリーのジャーナリストですが、一方で組織力、取材資金などの制限...
企業や政治家が絡む事件の報道は、大手メディアは時として追及が甘くなるケースがあります。そこには監督官庁への忖度であったり、広告主への配慮であったり様々な”しがらみ”が存在します。そのような制限とは無関係に報道できるのがフリーのジャーナリストですが、一方で組織力、取材資金などの制限を受けざるを得ません。国際犯罪では最早一人のジャーナリストで事件の全体像をつかむのは不可能になってきており、そこで脚光を浴びるのが本書で紹介されているフリーのジャーナリストによる国際協力組織です。 本書1章では、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)がパナマに数多く存在するタックスヘイブンを利用した著名人、政治家の税金逃れの現状を明らかにした「パナマ文書」の裏側を紹介しています。 本書2章ではアゼルバイジャンのアリエフ大統領一家が、国営企業株の取引で巨額の利益を上げたケース、イタリアマフィアが南アフリカのダイヤモンド産業から巨額の資金を得ていたケースなども、同じような国際協力組織が事実を明らかにした例として挙げられています。 これだけでも十分、国際報道の舞台裏を伺い知ることができて興味深いですが、最も印象に残るのは本書5章の、「日本における調査報道の危機」に触れた部分です。 日本では「個人情報」が「プライベート」と同一視され、事件・事故報道でも実名を極力排した報道に向かいつつあります。また裁判資料について、個人情報保護法や刑事訴訟法の改正で、裁判以外の目的で使用することが禁止されたため、記者が事件報道のために訴訟資料を利用するハードルが非常に高くなってしまいました。現在の状況は、確かに事件・事故に巻き込まれた一般市民が報道によって多くの人の目に晒される状況を回避できる一方、行き過ぎた匿名性は権力者や監督官庁による情報の独占を許し、また公開されたくない情報を都合よく隠すことができる状況を作り出す遠因となります。著者が感じている日本における調査報道の危機が、本書5章に実例を挙げつつ詳しく述べられいます。 本書が出版された2017年から4年が経過しました。安倍政権後期から菅政権を経て、状況は著者が危惧した方向にかなり進行しているのではないかと改めて認識させられました。
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ジャーナリズムの本は初めて読んだ 内容はあまり理解できていないと思うが興味深く関連する本も読んでみたいと思った 派手なスクープも地道な作業の積み重ねで生まれると分かった あるべき報道と倫理と公共の利益などのバランスは難しそうだと感じた
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ジャーナリズムの国際的な動きを具体的な事例から紹介して、そのあとに日本はどうか、ということについて書いていて、流れとしても読みやすかったし内容もおもしろかった。 ジャーナリズムについてジャン―なリストの視点で取材する、しかも日本人の視点から、国際的な視野で書いである本なので、とて...
ジャーナリズムの国際的な動きを具体的な事例から紹介して、そのあとに日本はどうか、ということについて書いていて、流れとしても読みやすかったし内容もおもしろかった。 ジャーナリズムについてジャン―なリストの視点で取材する、しかも日本人の視点から、国際的な視野で書いである本なので、とても興味深かった。 「パナマ文書」がニュースになって特に調査報道の価値が世界に認められたと思うけれど、じゃあ日本社会ではどうなんだろう、って考えたときに、ニュースの消費者として、もっと時間をかけて追及するジャーナリズムに価値を置き、支持を示さないといけないと思った。 また、前に日本の判例を調べていたけれど思うように情報を入手できなかったことを思い出した。公的に明かされるべき情報は、とことん追究すべきだし、現在の法的制度でそれが合法でないのであれば、制度自体を正す必要も出てくること、そのためには市民の一人一人が社会はどうあるべきかについて意識して生きること、その環境を作ることが大事だと思った。 ・・・・・ 「特定秘密」って誰に対して何を秘密にしたいんだろう。秘匿することが必要であるという選別は誰が行う権利を持っているんだろう。
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