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時間のないホテル 創元海外SF叢書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2017/03/21 |
JAN | 9784488014629 |
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時間のないホテル
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時間のないホテル
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商品レビュー
3.9
14件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
一言で言ってしまえば、とにかく、主人公が見たり感じたりしていることが、濁流の様に頭入ってくる小説。 最初は何をしているかわからない薄味のよくわからないニール=ダブルという男が、何やらビジネスマンが多く出席する講義を聞いたり、色々なブースに行って商品をお試しする祭りのようなモノに参加する。その正体は態々退屈なこの祭りに参加したくないビジネスマンの『代行』ということが結構読み進めたところでわかるのだが、それを見た私は『あーなるほど!』と思わず驚嘆した。そんなお祭りに出席するうち、主人公ニールは忘れられない赤毛の女(昔であった印象的な女)をホテルで見かけたりするのだが、ここからドンドンとこれ以上ないくらい最悪なことがニールに降りかかっていく。そういうことでなんだかんだあって憔悴したニールは、祭りの会場に近いホテルの自分の部屋に戻っていく。ここから、物語の舞台は祭りの会場であるメタセンターから、ホテル『ウェイ・イン』に転換していく。それとともに、『ただ酷い目に遭う展開』から『ホテルを脱出』する展開にも移っていく。 この小説のすごいところは、さりげない伏線が、何度も何度も何度も繰り返して頭に刷り込まれ瞬時に思い出せるようになっていること、そして情景描写が克明なことだろう。はっきりとした映像に散りばめられた繰り返される伏線が、段々と回収され実像を帯びていく。そして晴れて主人公はホテルを脱出、つまりはチェックアウトをするのだが、この描写が私は本当に気に入っている。読んでいて頭の中にどんよりとした雲が張り付くような展開が多い本作の雰囲気が、ここで一気に飛ばされるのだ。 最初は無駄な描写が多いように感じるほど、周りのことが描写されている本作にイライラするかもしれないが、段々この作風が癖になっていくことは、私が保証しよう。特に敵役のヒルバートに最初に追いかけられる展開は身の毛もよだつのでオススメである。 さて、問題点を挙げるとすれば、少々ホテルに関する説明がわかりにくいところくらいだろうか。
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ホテルという空間に閉じ込められた男の物語。 つまり密室モノ…なのだがその密室は無限の空間的拡がりを見せており、閉塞感がなんとも独特なのである。 その独特な閉塞感と、ビジネスホテルチェーンの無機質無個性感が楽しい。ただ、日本のホテルチェーン店よりは、なんとなく贅沢やねんなぁ。この物語を東横インやらアパなんかでは展開できないと思う。閉塞感が本当の意味での閉塞感しか考えられず、あの無制限な空間拡大が当てはまらないねんなぁ。 後半はホラーアクション的な力技になってしまうのだけど、それも含めてなかなか楽しかった。力技がないと、幻想小説にありがちな、現実と夢幻のはざまのゴチャゴチャ描写でなんとなくウダっと終わってしまっただろうから。
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『SFが読みたい』で評判良さそうなので手にとってみた。著者自らが本作を「J・G・バラードが書き直した『シャイニング』」と言い表している。
J・G・バラードを読んだことがなんだけど、「いやいや、なんで書き直しちゃったかなぁ。。」手厳しいクリストファー・プリーストが絶賛とあるが...
『SFが読みたい』で評判良さそうなので手にとってみた。著者自らが本作を「J・G・バラードが書き直した『シャイニング』」と言い表している。
J・G・バラードを読んだことがなんだけど、「いやいや、なんで書き直しちゃったかなぁ。。」手厳しいクリストファー・プリーストが絶賛とあるが、俺的にはスティーヴン・キング絶賛と同じ扱いに決定!
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