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音楽の原理
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | アルテスパブリッシング |
発売年月日 | 2016/11/01 |
JAN | 9784865591521 |
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音楽の原理
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目次の内容の圧倒的広汎性により、とても期待し、高額にも関わらず購入して読んでみたが、期待外れだった。 著者は音楽をめぐる百科全書的な書物を目指したのかもしれないが、たとえば巻頭50ページ(各ページ2段)ほども続くニュートン力学から相対性理論、量子力学等に関する講釈は、本書にとって...
目次の内容の圧倒的広汎性により、とても期待し、高額にも関わらず購入して読んでみたが、期待外れだった。 著者は音楽をめぐる百科全書的な書物を目指したのかもしれないが、たとえば巻頭50ページ(各ページ2段)ほども続くニュートン力学から相対性理論、量子力学等に関する講釈は、本書にとって何の意味もなく、完全に不要である。 ゲシュタルト心理学や認知心理学、脳科学に関しては音楽聴取に関連するのでいいとしても、宇宙の始まりに関する理論とか、知っていることをただ単に羅列すればよいというものでもない。 諸所の音楽文化を解説する背景であってみても、各世界宗教をこれほど詳しくだらだらと記述する意味は全く無い。 著者は演奏家だと思っていたが、作曲もするらしい。しかしこんな滅茶苦茶な構成の破綻した書物の著者に本当にCompositionの能力があるのか疑問になってしまう。 本人は哲学を知って居るぞと自慢するつもりで唐突に「エピステーメ」などという語も繰り出してくるが、たとえある程度哲学書を読んでいたとしても、哲学的考察・探究に全然深まりがないのは、本書を読めば明らかである。哲学史の概略もとうとうと語っているけれども、かなり粗雑だ。 「内観」「外観」なる概念をヘンテコに定義づけていて、本人はそれらの結節点として「身体」概念を押し出したつもりでいるのかもしれないが、広く通用する深みのある概念設定とは言えない。 やっと音楽に関する記述に入ったと思ったら、西洋音楽の理論についてなど、教科書どおりで凡庸である。インド音楽やイスラム音楽などを解説したくだりは評価するが、他を削ってでも、もっと詳しく書いてもらってよかった。 タイトルの「音楽の原理」については、「内観、外観、意味の体制化原理である。これは人間の認知原理でもある。」(P547)と、たった1行で済むことしか結論できていない。むしろ、各地域のトラディショナルミュージック(ワールド・ミュージック)を延々と語っているところのみ面白く、本書全体の内容から言っても偉そうに「音楽の原理」などというより「音楽の諸事象」とするだけで良かったと思う。 最も致命的なのは、著者はシェーンベルクの12音音楽については少し触れているだけで、それ以降の現代音楽についても、テクノ以降のポピュラーミュージックシーンやコンピュータ音楽全般についても、一切書いていない。これは恐ろしい怠慢であり、百科全書どころではない。 ワールドミュージックや邦楽の歴史など、参考になる知識もあったが、本書に「8,000円」の価値はない。量子だの脳科学だの宗教史だの、興味があれば専門書を読むべきであり、この程度の「博識」を開陳する著者につきあうために8,000円払う必要はない。古書で出回ってせいぜい2,000円くらいになれば、買ってみてもいいかもしれない。そのくらいの価格であれば、もう少し評価を上げてやってもいいだろう。
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