凪子の話 H&CC/ihrHertZ

後藤(著者)

• 販売会社／発売会社: 大洋図書
• 発売年月日: 2016/12/23
• JAN: 9784813031383

商品レビュー

2025/03/08

真面目で品行方正な海原和也。
派手で少し軽いところのある山治浩平。
幼なじみで親友のふたりは、高校でも目立つ存在だった。
和也と初めて会った瞬間、凪子は彼に恋をしていた。
だから、彼の幼なじみの浩平が和也に恋していることに気づいてしまう。
そして和也を好きだからこそ、彼の心が誰を思っているのか気づいてしまう。
交差する思いの行方は･･･

三角関係の3人が、少年時代から青年期に起きた出来事を、それぞれの視点から描いた作品。

三角の底辺の一人・凪子は、和也と浩平が実は両想いなのを知りつつ、自分が不治の病で長く生きられないと知ると、同情でもいいからと、和也と結婚。
凪子が亡くなり三回忌の席で、義母から生前凪子から預かったという手紙を読んだ和也は・・・

3人とも善良だからこそ、それぞれが辛く苦しい思いをずっと抱えてきた。
そこを乗り越えてのラストシーン、和也と浩平の笑顔が本当に素晴らしい。

作者さんが2年をかけて描き上げたというだけあり、話がよく練られている。
この手のお話って、ともすると陳腐になりがちだけど、この作品は全く違う。
浩平と祖母の関係や、ミサンガ、バラの花束のエピソードなど、記憶に残るシーンが多く、頭一つ抜けている。
作者さんの商業デビュー作にして代表作になるような作品だと思う。

絵は少しシンプルな感じ。
目がくりっとした可愛いキャラクターが多い。
何故か浩平だけ老けて見える。^_^
2人が結ばれるまでの過程を描いた作品なのでエロはなし。キスだけ。でもちゃんとBL作品。

難を言うなら、なんでこんなに表紙を暗くしちゃったんだろう？ちょっとホラーっぽいんだが･･･
実際はすごく優しくて、爽やかな読後感なのに。

あと苦しかった期間が長かった分、もうちょっと2人がイチャイチャしてるところを見たかった^_^

2023/11/27

ストーリー重視の方に読んで欲しい
登場人物3人がそれぞれ全員を想い合う優しくて、切なくて、悲しいお話
タイトル通り"凪子の話"で女子目線がメインでお話が進む女子bl
3人どの目線で読んでも泣ける

2022/09/02

わーめっちゃよい！3人の紡ぐ三角関係が単純そうで難しくて複雑で…。凪子もみんなの気持ち分かってるから葛藤してたんだろうなあ。
最後はあっさりいってくれたので安心。