天平の三皇女 聖武の娘たちの栄光と悲劇 河出文庫

遠山美都男(著者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2016/11/01
• JAN: 9784309414911

商品レビュー

2022/12/06

天平の三皇女、
すなわち聖武天皇の娘である、
井上内親王、阿倍内親王、不破内親王。

「誤解と偏見と悪評の汚辱にまみれていた」三姉妹の
背景にあるのは、政治的意図があるからではないか・・・

聖武が構想した、天武の血筋かつ藤原家の血を引く天皇が受け継がれること。
この根本が、ちょっと強引な説明に思える部分もあるが、そう考えると三姉妹を取り巻く上々、そして史実としての行動が決して悪評の通りではないと納得できる。

2019/01/19

聖武天皇・孝謙天皇の時代は初めて物語が多い
kitanoは孝謙に天皇の大権が譲られたのは、光明皇后崩御後じゃあないかな、「天下の大権は朕が行う」宣言の時と考えています。
大仏専門天皇の後見が、淳仁天皇へ反撃したという構図ではどうでしょうか(笑)

2016/12/25

孝謙（称徳）・井上・不破の三皇女について。
漫画の影響で聖武は弱いイメージなのだけれど、強いのだよなぁ…。
天智系・天武系という概念は中世以降のもので、その区分ではなく聖武との関わりが皇位継承に重視された資質というのはなるほどという感じ。
3人を扱っているので要所要所もっと掘り下げて読みたいと思うが、この3人をまとめて考えるというのは今まで読んだことがなかったので面白かった。