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生きるための哲学 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2016/11/01 |
JAN | 9784309414881 |
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商品レビュー
4.7
10件のお客様レビュー
精神科医として臨床現場に立つ著者が、精神的危機に陥った患者たちとの交流や古典の著者の人生を紐解いて、現代を生きる我々の日々の羅針盤となる「生きるための哲学」を探る本書。 所謂、哲学者が難解なものを更に難解にして言葉遊びに興ずるようにも見える非日常な学問としてでなく、古典ギリシャ...
精神科医として臨床現場に立つ著者が、精神的危機に陥った患者たちとの交流や古典の著者の人生を紐解いて、現代を生きる我々の日々の羅針盤となる「生きるための哲学」を探る本書。 所謂、哲学者が難解なものを更に難解にして言葉遊びに興ずるようにも見える非日常な学問としてでなく、古典ギリシャ哲学のように、今どのように生きるべきか?どう世界を捉えるべきかを真剣に探っているので、読みごたえがある。 実際に臨床の現場に立っていただけあり、患者の壮絶な半生とそこから得られるヒントは重みがある。 また、そういう経験をした著者だからこそ、悲壮な半生や特異な人生を経験した古典の著者の人生を見て本質的に重要な点を汲み取れたのだろう。 本書ほど古典的名著の著者の人生から現代に活かせるヒントを抽出出来ている本は中々ないのではないか。 悩みがある人はもちろん、無い人にも非常にオススメの本でした。
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著名人の例を挙げてくれることで、岡田先生の本はいつも読みやすいし、分かりやすい。だからこそ、さらっと読めてしまうという面もあるので、じっくり読むことを心がけている。この本もじっくり読んだ。 本を読んで感銘を受けただけでは、私の人生は変わらない。変わるためには、何かしらの行動が必要...
著名人の例を挙げてくれることで、岡田先生の本はいつも読みやすいし、分かりやすい。だからこそ、さらっと読めてしまうという面もあるので、じっくり読むことを心がけている。この本もじっくり読んだ。 本を読んで感銘を受けただけでは、私の人生は変わらない。変わるためには、何かしらの行動が必要だ。悪あがきでもいいのだと自分に言い聞かせ、年齢は関係ないのだと言い聞かせ、今やれること、やるべきことを一つずつやっていこうと改めて思った。
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哲学に触れるだけのよくある自己啓発的な本かと思ってしまうが、実際はフランクルやウィトゲンシュタインなどの哲学者や、ヘッセやモームなど作家の人生を例に挙げて、人間が困難な状況をどう生きたかという事例として取り上げていく内容だった。 その他に、著者が精神科医として関わってきた人々の事...
哲学に触れるだけのよくある自己啓発的な本かと思ってしまうが、実際はフランクルやウィトゲンシュタインなどの哲学者や、ヘッセやモームなど作家の人生を例に挙げて、人間が困難な状況をどう生きたかという事例として取り上げていく内容だった。 その他に、著者が精神科医として関わってきた人々の事例も織り交ぜられている。 「言葉は仰々しいが空疎な哲学用語を振り回したり、こうしたら幸福になれる式のプラグマティズムに陥ることだけは避けたいと思ったが、その点は、どうにか目的を達せられたのではないかと思う。」(おわりに 312p) 「人は、その言葉によってよりも、その行動や生き方によって真実を語る。」(「第七章 265p」) 上記の通り、哲学をした人の言葉と人生そのものとを比べてみることで、困難な状況での心の動きや選択の取られ方、生きる術についてイメージがしやすくなる。 「本書が投げかけたさまざまの人生の事実から、生きるための、ご自身の哲学を感じ取られることを、願うばかりである」(おわりに 313p) 本書の締めくくりの言葉の通り、哲学は自身の経験、性格、おかれた状況などから必要に迫られて発見する一面がある。 高名な哲学であっても当然批判はあるし、研究者のように深い理解をすることも一般の人には難しいことである。浅い理解で哲学用語を援用するよりも自分に沿った自身の哲学を見つけられるように、人生と考えの事例を読むことはよいアプローチだと感じた。
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