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ポイントンの蒐集品 メイジーの知ったこと 檻の中 ヘンリー・ジェイムズ作品集2
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ポイントンの蒐集品 メイジーの知ったこと 檻の中 ヘンリー・ジェイムズ作品集2

ヘンリー・ジェームズ(著者), 大西昭男(訳者), 工藤好美

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ポイントンの蒐集品 メイジーの知ったこと 檻の中 ヘンリー・ジェイムズ作品集2

定価 ¥7,150

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 国書刊行会
発売年月日 1984/09/01
JAN 9784336024947

ポイントンの蒐集品 メイジーの知ったこと 檻の中

¥3,520

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2025/01/16

「ポイントンの蒐集品」1896年、「メイジーの知ったこと」1897年、「檻の中」1898年発表。  一番長い「メイジーの知ったこと」は結構な分量の長編だし、「ポイントンの蒐集品」もなかなかの長編。一番短い「檻の中」でも文庫本1冊として出せそうなくらいの長さだ。  国書刊行会の「ヘ...

「ポイントンの蒐集品」1896年、「メイジーの知ったこと」1897年、「檻の中」1898年発表。  一番長い「メイジーの知ったこと」は結構な分量の長編だし、「ポイントンの蒐集品」もなかなかの長編。一番短い「檻の中」でも文庫本1冊として出せそうなくらいの長さだ。  国書刊行会の「ヘンリー・ジェイムズ作品集」はこの作家に傾倒する私にはかけがえのないコレクションだが、造本がやや大きめで非常に分厚くてとんでもなく重いから、持っているだけで疲れるし、おまけに稠密極まりないジェイムズの「難解な」文体の圧倒的な重さがボリュームありすぎる豪華料理にも似て、とても疲れる。疲れるから長い連休に読むようにしているのだが、本書にもやはり手こずった。  最初の「ポイントンの蒐集品」が私には最も素晴らしく、心理描写の密度も、視点となる人物からはしばしば隠れてしまう他者の心の不可解性、世界の不透明さなど、ジェイムズならではの要素が比類ない芸術性を発揮している。  これに対して「メイジーの知ったこと」はいつものジェイムズとは異なった書き方のように思われ、少女名メイジーのやたらと浮気っぽい両親や節度がないような大人たちのだらしなさが存分にさらされているのが風刺的ということなのだろうか? 「檻の中」は郵便電報局の窓口という「檻の中」にいる女性の夢想と現実が描かれ、そのシチュエーションは何となくヒッチコック風と感じたものだが、まあ、コント的に小さくまとまっている。  やたらと誤植の多い本だったが、やはりヘンリー・ジェイムズの生み出す言語世界の至高の芸術性が感動的だった。

Posted by ブクログ