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ポケモンの神話学 ポケットの中の野生 新版 角川新書
定価 ¥880
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2016/10/01 |
JAN | 9784040821160 |
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ポケモンの神話学
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商品レビュー
2.2
7件のお客様レビュー
「野生の思考」。うん、神話学とかなってなかなかなタイトルですが、サブタイトルのポケットの中の野生って方がしっくる来るかな。圧倒的モンスタータイトルとなってゲームだけでなく、メディアミックスも強大なソフトの誕生から発展を小難しく説いております。ポケモン生みの親の田尻さんのハナシもそ...
「野生の思考」。うん、神話学とかなってなかなかなタイトルですが、サブタイトルのポケットの中の野生って方がしっくる来るかな。圧倒的モンスタータイトルとなってゲームだけでなく、メディアミックスも強大なソフトの誕生から発展を小難しく説いております。ポケモン生みの親の田尻さんのハナシもそうですか、そう取りますとポケットの野生に繋がっていくのですね。と非常に高尚な気持ちであらためて、ポケモンを見ることができます。インパクトからの拡大は、ゲームを超えている。その説明として、ポケットの中の野生は非常にしっくり来る。
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ポケモンがなぜ特別なコンテンツなのか知りたくて本著を手に取った。人間が持っている本質的な感性や幼年期の心の働きに大きく関連しているということは理解できた。ただ一方で、「他のコンテンツと何が決定的に違うのか」は理解できず、消化不良な感じもした。きっとGBというインフラと言っても良い...
ポケモンがなぜ特別なコンテンツなのか知りたくて本著を手に取った。人間が持っている本質的な感性や幼年期の心の働きに大きく関連しているということは理解できた。ただ一方で、「他のコンテンツと何が決定的に違うのか」は理解できず、消化不良な感じもした。きっとGBというインフラと言っても良いくらいの共通ツールを試用しているところや、キャラクターデザイン等が複合的に影響してのことだとは思うが、ではなぜ「他の類似コンテンツ」は現在のポケモンの地位に到達できなかったのか?ポケモンよりも他のゲームに「はまっていた」自分としてはその点を明示してもらうことを期待してしまった。
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ポケモンブーム初期に書かれた批評が、ポケモンGOの波に乗って2016年に改題新版として復活したもの。 ポケモンをタイトルに冠しつつも、前半はフロイト精神分析学によるテレビゲーム全般の分析で、文化人類学的なポケモン論は後半のみ。 特に前半では「対象a」や「死の欲動」など馴染みの...
ポケモンブーム初期に書かれた批評が、ポケモンGOの波に乗って2016年に改題新版として復活したもの。 ポケモンをタイトルに冠しつつも、前半はフロイト精神分析学によるテレビゲーム全般の分析で、文化人類学的なポケモン論は後半のみ。 特に前半では「対象a」や「死の欲動」など馴染みのない心理学用語が用いられて取っ付きづらい印象がある。 しかし用語の意味が厳密に理解できなくても、同じ主張が何度も繰り返されるうえ、全体でも180ページ足らずとかなり薄い本なので何となく分かった気になって読み通す程度であればそれほど大変でもない。 ただ逆を言えば、この本の主張をきっちり自分のものにしようと思ったらフロイトやレヴィ=ストロースの素養は必須だろう。 後半のポケモン分析については、ためになる部分もあるがいかんせんポケモン初期の本なので、初期のゲームでのみ強調されていた設定(ニシノモリ教授のモンスターボール開発など)が取り上げられていて、現在から見るとやはり説得力には欠けてしまう。 例えば筆者はポケモンの相性やパーティ編成について、レディメードは通用せず一人一人の創意によるカスタマイズが求められると述べているが、この本の発売ののち、ポケモンブームが加熱するにつれてパーティ編成の定石を教える攻略本やサイトが相次いで出現した。有志による検証で各ポケモンの能力値や技の威力が数値化され、攻略のための最適解をプレイヤーは容易に得られるようになった。これらの均質化された情報(本書の言い回しを借りれば「言葉(象徴)の体系」にあたるだろうか)は、無邪気にポケモンの世界で「野生の思考」を謳歌するはずの子供たちから再び野生を奪い取り、合理的な思考の世界に彼らを連れ戻してしまったのではないだろうか。 巻末でポケモンの生みの親であるクリエイターの田尻智氏が指摘しているように、ポケモンというコンテンツは本書が出版されて以降も多方面に非常な発達を遂げてきた。そのことを思えば本書の主張は、執筆当時の初代ポケモンの発売から間もない時期のこと、攻略情報に触れない年齢の子供に限る、と注釈をつけない限りはポケモン世界の一般的な分析として有効性を保ち得ないだろう。 筆者は冒頭と巻末で「平成狸合戦ぽんぽこ」の例を引いて、現代社会で失われたかに見える「野生」をポケモンの中に見出す子供たちを映画内の「狸」に例えていた。初代ポケモンの発売から25年の月日が経過して、ポケモンはすっかり大人向けの、「やり込み」を前提としたコンテンツに変化したように思える。わずかに残された野生すらも理性の檻に譲り渡した、飼い慣らされた狸たちの姿を見て筆者は今何を思うのだろうか。
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