自殺島(17) ヤングアニマルC

森恒二(著者)

• 販売会社／発売会社: 白泉社
• 発売年月日: 2016/10/28
• JAN: 9784592146377

商品レビュー

2023/01/03

自殺未遂を繰り返した市民たちが政府の力によって離島に流されて強制的にサバイバルさせられる話だった。死にたがりの主人公が島内での出会いと別れを通し、成功体験を得て自信を付け、生きたがりに成長していく過程は確かに“サバイバル極限ドラマ”だった。中でも、主人公が学生の頃に得ていた弓矢の知識を鹿を狩るために使って初めて命を奪って食すことの残酷さを学んだ描写、元麻薬常習犯のライバルキャラクター・サワダとの対戦で盾として使われた裸の女体たち、誰とも共感できないキャラクター・カイが印象的だった。娼婦だったナオが出産に成功したことにより生を実感して、初めの頃のリーダーだったリョウがカイに殺されて死を目の当たりにしたことで、自らの命を放り出すことに残虐さを覚えた主人公らが自殺をしないことを選んだ描写“命のバトン”は安っぽさがあった。自殺島がイキルの島となって不登校児や自殺未遂者の社会復帰の場として使われる展開は綺麗事すぎたが、島でガイドとして生きることを選んだセイの表情が幸せそうだったから和んだ。

2021/09/14

みんな色々な心の傷があってゾクリとする漫画だった
人を傷つけることに抵抗があったりなかったり
心理描写が上手く描かれている

2017/12/26

全巻通読したので、星は全巻まとめて。間違いなく感動したり、心からぞっとしたりと、心が動いた。鬼気迫るサバイバル感と、命について真正面から取り組んだ作品。難と感じた部分も少しあるけど、あまり言う気になれない。