タイトルからして色々ツッコミどころのある作品ではある。 　「這いよれ！ニャル子さん」のパロディを意識しているんだろうけど…もともと「這いよれ！ニャル子さん」自体がクトゥルー神話の這いよる混沌たるニャルラトホテプをパロディした作品であり・・・。 　じゃあこの作品も影響を受けているのかと言えば・・・しいて言えば「ホラー」な部分は共通しているけれど、全然関係ないわけで。 　テレビモニターから這い出てくるS子さんは、まぁ確かに這いよってくると言えなくもなく、微妙に絶妙な立ち位置の作品。 　・・・でも、表紙のお姉さんは貞子でもサＤ子でもなく、サラカさん。 　成年マークは無い。 　・・・が、作者的にはエロ漫画解釈であるらしい(作者コメントより)。 　性欲阿フリル主人公により、ほぼほぼ全編怨霊女子を引ん剥いて性欲の赴くままにパコパコしている。 　 　拾ったＤＶＤを再生したら、中から怨霊が這い出てきて祟ってきたが、主人公は性欲の赴くままにこれを手籠めにしてしまう。 　主人公を呪い殺したいサラカさんと、そんなサラカを抱きたい主人公のある種のラブコメディ。 　これにほかの怨霊女子たちも登場し、主人公の性欲で解決する流れ。 　あらすじを語ると、どこから観ても間違いなくエロ漫画であり、どのページ開いてもパコパコシーンの連続ではあるが、不思議といやらしさはあまりない。 　よくよく分析したら、ほとんど前戯のシーンがないからなのかなと。 　パコパコシーンは主人公の性欲を表す記号と解釈され、物語を構成する要素に組み込まれているからかなと。 　全編パコパコしている割に、しっかりラブコメディが成立して、なんやかんやいい感じに終わる。 　ホラー映画やホラー作品のキャラクターたちが女性化されて登場するのも面白い。 　スピンオフと化しやすそうでもある。 　このいい塩梅のエロくないエロ描写を味わいたい。