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天衣無縫 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2016/10/06 |
JAN | 9784041049136 |
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商品レビュー
3.3
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【戦前・戦中・戦後の大阪の街で、どうにか生き抜いた人たちの物語】 大阪ミナミのカレー屋「自由軒」に彼の写真が残っているのが、彼の小説を読もうと思ったきっかけだ。 9作の短編(部分的に設定が共通しているところが面白い)に登場する人物たちは、法善寺横丁、心斎橋、千日前、道頓堀、飛田新地など、僕が学生の頃闊歩していた街々で生活する(飛田には、こども会のボランティアで行っていた。どこに何をしに行っていたかをいちいち言う必要はないけどね)。畳屋町は僕が踊りに行きまくっていたディスコがあったところだ。物語自体は淡々と進むが、大阪の地名が相当こと細かに出て来るのは本当に興味深い。「田蓑橋」なんてどの辺にあるか、大阪生まれの者以外誰も知りまへんで。 物語には、大阪大空襲も、関東大震災もナマで登場する。2つとも、作者が生きていた時代の出来事である。
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【夫婦善哉】 現代人の私からすると酷い話。 芸者として働く蝶子は声がよく人気もあった。惹かれつつあった柳吉という妻子持ちと駆け落ちして、そこからがまぁ大変。蝶子は柳吉の父に夫婦と認められたくて必死に頑張っているのに、肝心の柳吉があっちへふらふらこっちへふらふら。せっかく貯めたお金も娯楽に溶かしてしまうし、お店を開いてもすぐ飽きてやめてしまう。もうこの時点で私は柳吉を地獄へ叩き落としたくなったが、蝶子はそれでも柳吉を愛しているらしく小遣いも気前よく渡すし世話も焼いてやる。 なかなか酷い内容ではあるが読み応えはあった。主人公の蝶子が働き者でメンタルも強いためかと思う。また気が向いた時にでも読みたいと思う。とはいえ、本当に柳吉がどうしようもない奴なので星3評価(個人的な評価)。
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オチがしっかりした関西人好みの文学作品。 今もある大阪の土地から描くのは大阪にゆかりある作家、織田作之助。いや読んでよかった、面白かった。ただ一つ欠点があって、それは読みづらいこと! 頑張って読んでみましょう。
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