![スター・ウォーズに学ぶ「国家・正義・民主主義」 岡田斗司夫の空想政治教室 SB新書362](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001874/0018745616LL.jpg)
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スター・ウォーズに学ぶ「国家・正義・民主主義」 岡田斗司夫の空想政治教室 SB新書362
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | SBクリエイティブ |
発売年月日 | 2016/09/01 |
JAN | 9784797387445 |
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スター・ウォーズに学ぶ「国家・正義・民主主義」
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商品レビュー
3
10件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
スターウォーズは、ローマ帝国の共和制から帝政に移行するまでのメタファー、ガンダムをEUから離脱する英国の、いわゆるBrexitとみて、その中にSF的なもし~だったら、を混ぜて考えると面白いですよ、という本。 確かに面白い。政治的な正解や今後どのようになっていくかわからないけど、政治の話を面白く考えるのに、SF的な発想のIfを入れてみるのはいいかもしれません。
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スターウォーズのことが書かれているのは最初の3分の1くらい、残りはSFもの、ロボットもの関連。パルパティーン議長が贅沢三昧で暮らしているシーンは一切ない、というのはそのとおり。私利私欲で帝国をつくったのではなく、彼なりの宇宙の安定を目指した、ともいえる。単純な正義と悪の戦いではな...
スターウォーズのことが書かれているのは最初の3分の1くらい、残りはSFもの、ロボットもの関連。パルパティーン議長が贅沢三昧で暮らしているシーンは一切ない、というのはそのとおり。私利私欲で帝国をつくったのではなく、彼なりの宇宙の安定を目指した、ともいえる。単純な正義と悪の戦いではないということ。一見正義の味方のようなジェダイも実はそうとも言い切れないところがある。
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「『××が△△だったら、この世界はどうなるだろう?』という思考実験」(p.164)が行われているSF小説、SF映画を取り上げ、いかにそこには「現実上に政治の本質」(同)が描かれているか、ということを語った本。「中学2年にもわかる政治学」(p.5)の本。具体的には「『ガンダム』は...
「『××が△△だったら、この世界はどうなるだろう?』という思考実験」(p.164)が行われているSF小説、SF映画を取り上げ、いかにそこには「現実上に政治の本質」(同)が描かれているか、ということを語った本。「中学2年にもわかる政治学」(p.5)の本。具体的には「『ガンダム』は、宇宙時代のコロニーに住む人たちの独立戦争の話」(p.4)として捉えられ、イギリスのEU離脱を重ね合わせて解説されている。「『スター・ウォーズ』は銀河帝国という悪に対して反乱を起こす民衆の話 『バットマン』は、国家や警察には任せておけないと立ち上がった一個人は法を犯して正義を守るという話」(同)という形で、それぞれ共和制から帝政へと移るローマ帝国の話や、大陸のシビル・ローに対するアメリカのコモン・ローの考え方、などが解説されている。 最近おれが毎週欠かさず見ているテレビのバラエティーの中で、「日本の昔ばなしをコンプライスチェックする」という話があって、こぶとり爺さんは医師法違反、とか花さかじいさんは遺失物横領罪、とか淡々と指摘していく話があったが、現実世界の法律をよく知っている空想の世界に当てはめて分かりやすくする、という点ではこれと似ているし、面白い。そこに「思考実験」の要素も入ったSFを取り扱い、「こういう世界が成り立っているということは、その背後にはこういう政治の仕組みが働いているはずだ」と考えていき、政治を理解しやすくする、という試みで、著者の軽快な語りもあり、分かりやすかった。 ただスター・ウォーズは全5章中の第1章だけで、あとはよく知らないSF(おれはガンダムもバットマンも知らないので)の話で、知らないとやや退屈。だから『スター・ウォーズに学ぶ~』というタイトルはやや看板に偽り、という感じがする。SFに学ぶ、が内容的には妥当なタイトルだと思う。 政治の話なのかどうかよく分からないけど、パルパティーンの話が面白い。「いかにパルパティーンが帝国の運営に失敗しているか」という話が特に面白かった。「行ってみれば、ソフトバンクの孫正義社長が、売上のよくないショップに出向いて自らスマホを売るようなものですね。しかも社長が一番能力が高いものだから、現場の人間はどんどん自信をなくしていきます。」(p.57)ということだそうだ。クローン軍団の組織して「見事クーデターを成功させました。だけど、その後のビジョンがないから、あっちこっちの現場を自分で回る羽目になってしまう。帝国軍にも有能な人材はたくさんいるのですが、ちょっとミスをしただけでダースベイダーが殺してしまいますから、組織としての力が上がらず、パルパティーンはいつまで経っても楽になりません。」(p.58)ということで、合理的な見方(?)というか、そういう視点が得られるのは面白い。 正直ガンダムとかは分からないので、解説されてもイマイチ分からないし、さらに本当に政治学の考えを学んだことになっていたのかどうか、政治学を知らないおれには判断できないが、やっぱり面白い読み物だった。最後の章で取り上げられているSF作家ロバート・A・ハインラインという人の本はとても面白そうで、ぜひ読んでみたい。ちなみにそのハインラインのいくつかの著書のうちの一つ、『宇宙の戦士』という話の中で、シビリアンコントロールの話が出てくるらしく、「いつ、どこで、どうやってーあるいはなぜー戦うのかを決めるのは、そもそも兵士の仕事ではない。それは政治家や将軍の仕事だ。政治家は"なぜ"と"どれくらい"を決める。将軍がそれを引き継いで、"どこで"と"いつ"と"どうやって"をおれたちに指示する。おれたちが暴力を受け持ち、ほかの人々-いわゆる"高齢の賢者たち"-が制御を受け持つ。」というのが妙に納得した。(18/12/21)
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