商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中産階級の育ちの良い、道徳的で規律のある女性に向けて書かれたように思う。ナイチンゲールが看護婦として雇ったのも、中〜上流階級の女性でだった。家庭における女性の役割を果たす家政の延長としての看護について語られている。看護婦には看護の知識と訓練が必要だという考えを広め、看護を職業として成り立たせたという点では、この本にはかなり影響力があったと思う。だが、献身的な女性像は当時の女性解放運動にとっては対立する価値観であり、看護婦になれるのはあくまで夫や家族に支えてもらえる立場の女性に限られていた。看護婦の給料は安く、拘束時間は長く、社会的・経済的に不安定な女性の地位を向上させるには至らなかった。お金持ちの良妻賢母な女性が奉仕精神で行う女性の崇高な職業としての看護婦といったところか。ナイチンゲールは、看護という職業の社会的地位を押し上げたが、女性の本格的な社会進出には懐疑的だった。ナイチンゲールは働かなくても生きていける家庭に生まれたので、洗練された看護婦のイメージに女性解放運動は妨げだったと思われる。
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看護書としては言うまでもないことですが、 ヴィクトリア朝の社会風俗が垣間見えてとても参考になる本です。 当時の医療の方向性だとか、個人付きの看護婦の家庭教師でも家事使用人でもない微妙な立ち位置とか、そういったものも雰囲気がわかります。
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Florence Nightingaleの有名な著作。 彼女の本を読むのは、初めてでした。 看護、Nurseとはどのようにあるべきか。 同職種に対する厳しい批判。 今まさに重視されている統計学を用い、学術的に物事を論じています。 Nurseというプロである為にはどうあるべきか。...
Florence Nightingaleの有名な著作。 彼女の本を読むのは、初めてでした。 看護、Nurseとはどのようにあるべきか。 同職種に対する厳しい批判。 今まさに重視されている統計学を用い、学術的に物事を論じています。 Nurseというプロである為にはどうあるべきか。ケアとはどうあるべきか。 そして彼女の思考はケアに留まらず、地域や病棟の構造まで派生していきます。 一世紀半経過した古典に分類される本ですが、今読んでも色あせない名著です。
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