紅茶と薔薇の日々 ちくま文庫

森茉莉(著者), 早川茉莉(編者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2016/09/07
• JAN: 9784480433800

商品レビュー

2024/08/31

森鴎外の娘、森茉莉が書く食についてのエッセイ。

とても美味しそう！から、そんな食べ物！？まで様々。
お金持ちならではの食事だったり、なんだこの方も普通の家の子かと思うような食事だったり。

森茉莉さんの素直で自分中心(自分で言ってる)でときにお茶目な感じのある性格がとても好きになった。

2023/02/22

何度読んでもうっとりする。今回は森茉莉の自己肯定感の高さに驚愕。やはり、溺愛されて育ったからなのだろうか。お料理の得意なイメージは本人が言う通り、全くない。だが、出てくるお料理はどれもこれもおいしそう。そして、何といっても、バタァ、ステェキ、サラドゥ、スウプといったレトロかつロマンチックなカタカナの優美さよ。赤毛のアンのミス・ラベンダーも好きだが、森茉莉はミス・ラベンダーよりも逞しいお嬢様。コカコオラを飲みながら、モイラの目で睨んだり、バカ音楽と罵ったり、ベットでお料理する。だけど、紅茶と薔薇の日々に出てくる、自己主張強めのロマンチック満載の部屋でひとり暮らしているのだ。私が目指すべきはここだな。改めて思う。

2022/07/20

最初から最後まで食について丁寧に語られているエッセイだった。森茉莉という人物に興味があるというよりも、私にとっての理想たる、お嬢様とお嬢様の私生活とお嬢様の人生観が森茉莉の生き方に似ているのでは？と思って森茉莉の作品を追ったのだけれど、どうやら違ったらしい。森茉莉の作品は好きだけれど。自分の理想を思い描いた淑女って完璧で教養のある少女なのだと思った。恐らく、今の時代で現実には存在しないと思うのだけれど、自分の理想の淑女についてもっと明確にして行きたいなと思った。私は生粋の庶民だから実現する事は出来ないけど。