十津川警部 時効なき殺人 新潮文庫

西村京太郎(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2016/09/01
• JAN: 9784101285320

商品レビュー

2017/03/22

〇過去の遺恨が殺人事件へ、新人刑事も登場
この話は、ある商社社長の小川が、失踪するところから始まる。
小川は突然、お抱えの運転手に「東京駅へ」という指示を出していなくなってしまった。行先もつげられず、重要案件への対応が進まず運転手も商社の社員も戸惑うばかりだ。
奥さんの相談を受けた元捜査一課刑事で私立探偵の橋本は、小川を探し始める。
関係者に聞き込みに行くが、その関係者の一人だと思われる田崎デザイン事務所の田崎が殺されてしまう。
田崎は数日前に車の急発進による事故を起こしたのち、ホテルで殺されてしまった。
田崎が起こした車の急発進による事故は、誰かによって通報されてことなきを得たものの、橋本が調べると、実はその通報者は小川だったということがわかり・・・
橋本が北海道方面に小川が逃走したと考えたとき、様々な事実が聞き込みによって明らかになる。

３５年前の洞爺湖に隠された展開は、まさかの結論を迎える。
洞爺湖まで追う橋本の姿は警察官の鏡かもしれない（警察官ではないけど）。
また、新人の佐々木も少しだけ橋本を追う役として登場するのも見もの。2007年に初登場したらしいというのを今頃知ったが、他にどんな場面で登場するだろうか？？